source of energy【J-HOPE】 ページ3
「…おかえり、なさぃ、」
家に帰り玄関の扉を開けると、今にも泣き出しそうな顔と震えた声で床に座り込んだAがいて。とりあえずリビングへ連れていって話を聞くと、僕のマグカップを落として割ってしまったらしい。
ごめんなさい、と涙を堪えて呟くその手は小さく震えていて、いくつか絆創膏が貼られていた。片付けるときに傷をつくったみたいだ。
「ほら、怒ってないから泣かないで？」
そう声をかけると、安心したのか、なんとか堪えていた涙をぼろぼろ落とし始めてしまった。
服の袖を引っ張って涙を拭ってあげていると、ぐすぐす鼻を鳴らしながら少しずつ呼吸が落ち着いてくる。
「手、大丈夫？切ったの？」
こくりと素直に頷くと恐る恐る顔をあげ、僕の顔を見て安心したようにほっと息をつくA。左手で絆創膏だらけの手を握り、右手で頭を撫でてあげると、まだ申し訳なさそうに、でもうれしそうに目を細めた。
心なしか眠たそうな目をしている気がする。
そういえば今日は少し仕事が長引いた。いつもならAは先に寝ている時間で、きっともうお眠の時間だろう。
「まだそんな悲しそうな顔してるの？」
「だって、ほそくさんのお気に入りだったから…」
普段から気の遣える子だから、こういう時は人の何倍も気を落としてしまうようで。申し訳なさからか、目も逸らされてしまう。
A、と名前を呼ぶとやっと目が合った。
「もう、割っちゃったことは忘れなさい！」
彼女の両手を束ねて握り、絆創膏だらけのそこに唇を落とす。早く治るように、ってきもちを込めて。
驚いている様子のAに、ね？と念を押すと、僕が握った両手を見つめながら何度か頷いた。
「よし！おいで！」
まだ笑顔は見えない彼女に向かって大きく腕を広げると、控えめに擦り寄ってきて胸元に顔を埋める。やっぱり眠たいのか、泣いたからか、体温がいつもより少し高い気がする。
「…ほそくさん、お仕事おつかれさまです、」
「よしよし、ありがと」
ぐりぐりと頭を押し付けてくるから、柔らかい髪の毛がふわふわと顔に触れてくすぐったい。ぽんぽん背中をさすってやると、眠そうな目で何度も瞬きをした。
「どう？元気出た？」
腕の中にすっぽり収まるAに、そっと声をかける。すると僕の顔を見上げ、ふにゃりと笑った。僕が見たかったのはその顔。
「はぃ、もう元気100倍です…」
いつも、僕が君の元気の源でいられますように。
with my teacher【RM】→←like mother【JIN】
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ochonoko(プロフ) - もしかして私のリクエストに応えてくださったのですか…？ありがとうございます！！疲れた心に沁みました！！！ (2021年8月12日 7時) (
レス) id: 75b435fb78 (このIDを非表示/違反報告)
ochonoko(プロフ) - こんにちは！ほのぼのしたお話に癒されてます！もしできたら、金曜の夜も残業で疲れ切ってる女の子の会社にお迎えに来てくれるジョングクお願いします(^○^) (2021年8月10日 15時) (レス) id: 75b435fb78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾉｾ | 作成日時：2020年11月21日 13時
