【wrwrd!】天才軍師のとある手記【軍パロ】

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『……、!ちょ、また物壊したんですか！？』


kn「しゃーないやろ！！こいつが先に喧嘩ふっかけてきたんやぞ！？」


sha「はぁぁぁぁ！？！？変な言いがかりやめろや お前やろ！！」



思わず、額に手を当て 溜息を1つ溢す。


書類整理に一段落が着き、息抜きに城下町にでも行こうかと思い 部屋を出て角を曲がったらこの有様。
私が居るにも関わらず、目の前で 最早日常と化してしまった内ゲバを繰り広げる幹部達。
付近の壁や飾ってあった貴重品は半壊。次の戦争の策略を練って書類に纏め、グルさんに提出しなければならないのに…トンつく隊の皆さんの手配もしなければならなくなってしまった。やることを増やさないでくれ。

あと徹夜の頭に響く、きゃんきゃん喚くのはやめて欲しい。
喧嘩する様子は、例えるなら…そう、正しく"狂犬"。
この二人が"狂犬コンビ"と言われ恐れられる所以がよく分かる。



まぁ……私達からするとチワワとポメラニアンみたいな可愛いイメージだけど



取り敢えず、喧嘩を辞めて頂きたい。

そんな切なる願いも虚しく、止む気配のない 内ゲバ。
イライラが募り、遂に隈だらけの目を見開いて 廊下のど真ん中で叫んでしまった＿＿＿否、叫ぼうとした。



「ええ加減にせぇや お前らぁぁぁぁ！！！」



後ろから赤いマフラーを靡かせ、猛スピードで走ってきた人が私の叫び声をかき消すくらいの声量で そう叫んだのだ。
誰かと思い、振り返ると



『と、とんとんさん…』


sha「やっべ、トントン来た！！」


kn「しかも持ってんの粛清剣やんけ！？」



此処でこの登場は極めて有り難い限りである。
私が言っても止まりそうもなかった癖に、書記長の姿を目視した途端これだ。
明らかに焦った様子の二人は、書記長から逃げるように揃って走り出した。

…ただ、半壊した周囲は放置したままである。
書記長も、その場に居合わせた私の前で止まり、「ごめんな、捕まえてしばき倒すから許したって…。あとほんまに申し訳無いんやけど、トンつく隊の手配も宜しく頼むわ…」と、申し訳なさそうな表情で告げた後、怒りのオーラを纏いながら再度走り出した。







＿＿＿＿＿あぁ、今日も平和だ



城下町に行くのを断念し、踵を返して部屋に戻る。
途中で隣の書記長室にも立ち寄り、机の上の大量の書類を半分程持ってから。



『………やるか、』



書記長の負担を少しでも減らそう。
それが書記長補佐でもある私の役目だな。
書類を一枚、また一枚と捲っていく。

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