【wrwrd!】天才軍師のとある手記【軍パロ】

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トントンさんが目を瞑り、深く、大きく深呼吸をした。








刹那、肌がビリビリとするような もの凄い殺気がトントンさんから発せられた。
気を強く保たないと、失神するレベルのオーラを感じる。



なんとか耐えていると、数秒経たずして バタッ、と倒れる音が聞こえた。



tn「…なんや、こんなんで失神するんは流石に弱すぎひんか。」



「所詮薬に頼っただけの雑魚やったなぁ、」と呟き、倒れた音の方に向かい、居るであろう"其奴"に 手をかける。



tn「透明化してても触れるんや……はぇー、ほんまに凄いな。」



ぺたぺたと触って体の大部分の位置を把握した彼は、万が一目が覚めても動けないように、"其奴"の両手両足を軽く折った。

着々と処理しているその様子を見ているだけの私。

…殺気だけで相手を失神させたのだ。姿も見えない相手を。
常軌を逸しているようなその光景に、私は黙って見ていることしか出来なかった。
"其奴"と同様、私自身も暫く体が硬直して動かせなかったが、処理を終えた彼に「A、」と呼ばれ、まだぼやっとしている思考を振り払うように両頬をぺちっと叩き、彼の元に駆け寄った。

インカムに手をかけ、スイッチを入れた彼は四人に報告をする。



tn「此方食堂サイド、一人始末完了。」


zm「俺も終わったで、こっちは二人組やったわ。三階の資料室前廊下。」



流石実力派の二人だ、ゾムさんももう終わったのか。
シャオさんと ひとらんさんはまだ交戦中らしく、ロボロさんからその旨のことを伝えられた。



侵入者を確認してから、3分程経過した時
私達と対峙した"其奴"の姿が、段々と見えてきた。

それに気づいたトントンさんが、即座に「…俺等んとこの敵、姿見えるようになったわ。服装から見るに多分α国、薬の持続効果は3分っぽい。」と伝えた。

だが、既に他の皆さんも敵を捕らえ済みのようだ。



sha「3分かぁ、俺んとこの奴はまだ見えてないわ。」


ht「俺のとこはもう見えてる。戦闘中に効果切れたみたいで慌ててたよ。」


rb「……俺だけ特になんもしてないっていうね。」


zm「草。」


rb「生やすなや。」



各々インカム越しにそんなような会話を交わしていると、捕らえた男は目を開け気味の悪い笑みを浮かべながら「……、お前ら…ｯ、数人捕らえただけで…何を満足しているんだ…？」と口を開いた。



『…何が言いたい。』









.









「…これで終わりなわけないだろ、」



その男は、ニィ…と口角を上げた。

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