JUMP短編集〜儚〜

今日も平和です。　高木 ページ9

雄也

青い空。



この町は、今日も平和。









だと思ってた。








が、中学生の殺人事件。



いじめられていた中学生がいじめていた同級生を刺したという。



物騒だ。



全国ニュースでも流れた。



次はまたまた中学生。

行方不明になった。

事故にあいそうだったところ狼に助けられ、それから行方が分からなくなったのだそう。



ニュースでやってたが、その中学生にアザがたくさんあったという。

家出じゃない？









次もまた中学生。

兄弟が、大型トラックにひかれた。

だが、弟の方は笑っていたらしい。

今でもそれはなぜなのか分からないそうだ。









なんて、事件が立て続けにあるなぁ。




正直、どれにも興味がない。

事件って自分があわないとそうでもないんだよな。



命がかかってても一度聞けば、もういいや。



薮「お前、どうしたの？暗くねぇ？」



高「別に？」



薮「どうなの？警察官って。」



高「憧れてたものとはほど遠いかな…？」




薮「ふーん。残念だね。」



高「そっちこそ、ずっと大学、浪人してるんでしょ？」



薮「…まぁな。今は勉強よりも大切なものを見つけたんだ。」



高「え？なになに！？」



薮「ダーメ！教えらんないよ。ホラ、帰るな。」



高「ケチ！でも、バイバーイ。」



俺の家から出ていく薮くんを見送った。



はぁ…。

一気に感じる孤独。



ずっとこんな日が続くのか…？






もっと刺激が欲しい。









って言ってる場合じゃねえな。









写真の中の彼に笑った。

高「俺、がんばるね。」









あぁ、平和だ。






まだ俺は笑えるんだから。









今日も平和です。 END

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