2 ページ8
圭人
運命は変えられないもの。
たとえ、死が待ち受けようとも。
でも、大切な人を失うとしたら…?
俺は運命を変えた。
誰かがこの交差点でひかれて死ぬという運命。
俺には、人の死ぬ瞬間が見える能力があった。
そして、兄の寿命がせまっていくのが見えた。
だから、唯一見えない俺の死因と引き換えにしようと思った。
でもその前に、俺が消えても悲しまないように、嫌われる努力をした。
誰も悲しまないように。
なのにダメじゃん。
俺が泣いたら。
気づいたら交差点に居た。
覚悟はしてる。
目を閉じ、胸に手を当てる。
どれも、悲しい思い出ばかり。
最後に楽しいことだけ思い出したかった。
裕「圭人!!」
裕翔?
目を開けると、反対側から走ってくる裕翔が。
でも、赤信号だよ?
圭「来ちゃダメ…。来ないで!!」
俺も走り出していた。
裕「うわああ!!」
.
.
痛った…。
隣には血を流して横たわってる裕翔が。
手を伸ばし、裕翔に触った。
死んでる…。
圭「嘘だろ…。」
守れなかった。
そして、今、自分も守ることが出来なかった。
裕翔の手を握った。
もしかして、俺の死因は裕翔と同じだったのかも…。
俺は裕翔に微笑んだ。
圭「やっぱり…兄弟…だね…。」
そして俺はゆっくりと瞼を閉じた。
運命は変えられない。
守りたいもの。 END
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫いも(プロフ) - 悲しい文章ですね(>_<)でも、とても読みやすかったです。今後の作品や続編にも期待しています。頑張ってください。 (2018年1月14日 16時) (レス) id: f731ce76e1 (このIDを非表示/違反報告)
杏加音 - もう続き書いてくれないんですか?何気楽しみにしています(笑)勝手に待ってることにしますね← (2016年5月4日 17時) (レス) id: ebdd3d390c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:E.D.P.飛んで火に入る夏の君 | 作成日時:2016年4月16日 11時