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21話 ページ23

Noside



場所は代わり

とある病院内の廊下


そこには、椅子に座る乙骨と、壁に寄りかかっている五条が居た


何故此処に二人がいるのか、それは先程の任務での事

想定外の呪霊が出た事により、自分から里香を出した乙骨
そして帳から出た乙骨達は、病院に来た訳だ

呪霊の中にいた子供達や真希は無事なのだが、何処か乙骨はスッキリしない顔をしていた



乙骨「……初めて自分から里香ちゃんを呼び出しました」



そんな乙骨は、昔里香と約束をした時を思い出していた









約束だよ


大人になったら、里香と憂太は結婚するの





いいよ


じゃあぼくらはずーっとずーっといっしょだね










乙骨「もしかしたら、里香ちゃんが僕に呪いをかけたんじゃなくて…
僕が里香ちゃんに呪いをかけたのかもしれません」



そんな乙骨の言葉を聞いた五条は静かに口を開く



五条「これは持論だけどね…




"愛ほど歪んだ呪いは無いよ"」



五条のその言葉を聞きながら乙骨は唇を噛む

そして乙骨は宣言する



乙骨「僕は呪術高専で、里香ちゃんの呪いを解きます」



丁度、任務終わりの紬が曲がり角の所から顔をひょこっと出してくる

二人はそんな紬に気が付き、手を振る



「二人はこんな所で何を話してたんだ?」


五条「愛ほど歪んだ呪いは無いよねって話」


「………」



紬はどんな話だよ、と思いながらも

高専に帰ろうと脚を前に出した時、五条に問われる



五条「紬、本当は僕達の話…最初から聞いてたんじゃないの?」


「………さぁ?五条がそう思うのなら、そうなんじゃないか?」



五条の問に答えず、また病院内から出るよう足を動かし始めた紬







「真実は何時も、嘘の裏に隠れている___」




そんな言葉は、誰にも届かず消えていく




「……愛ほど歪んだ呪いは無い_ね」


悲しいような、寂しいような顔をしている紬は


何を思っているのだろうか…?

紬が知っている真実とは何なのだろうか___

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作者名:つきみのまる | 作成日時:2024年1月4日 21時

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