16話 ページ18
夢主side
我がここ、東京都立呪術高等専門学校に来てから数週間が経ったある日の事
我は五条に呼ばれ、札が部屋の壁にズラッと貼られている
そして、その部屋の真ん中には椅子に座っている少年が居た
「……………」
??「……………」
何も話すことはない為、部屋の中には沈黙の空気が流れる
そんな時、扉が音を立てながら開く
五条「あ、もう来てたんだね〜」
ニッコニコの笑顔で五条はそう言うと、少年の方に向き真剣な顔をする
五条には失礼だが、こんな顔…出来たんだな
五条「コレは何かな乙骨憂太くん」
少年___乙骨憂太は、体を丸めながら口を開いた
乙骨「ナイフ……だったものです
死のうとしました…でも、里香ちゃんに邪魔されました」
何処か悔しそうな表情をする乙骨
乙骨が言っていた[里香ちゃん]とは、後ろの呪いの事だろう…
五条「今日から新しい学校だよ?」
乙骨「行きません」
五条の言葉に即答
それだけ追い詰められているということだろうか…?
五条「でも、一人は寂しいよ?」
その言葉にビクッと肩が上がる
乙骨は何か思い出したのか、目を少しだけ見開いていた
そんな乙骨を見ていると、五条が何か私に伝えようとしている
多分だが、「紬も何か言ってあげて!!」みたいな事を伝えようとしているんだろう←正解
と言ってもな…この少年とはまだ会って数分しか経っていないしな……
「もう誰にも危害を与えたくない
だがら、自分が死ねば解決される
それは違うよ、少年」
我の言葉に乙骨はバッと顔を上げ、我の方を向く
「誰にも危害を与えたくないのなら、その呪いを呪解したいのなら
君が強くならないと何も変わらないよ
君は___どうしたい?」
我の瞳をずっと見ている乙骨は、口を開く
乙骨「ぼ、僕は___」
五条「アハハッ良いんじゃない?」
「ま、同じ一年として頑張るぞ」
乙骨の回答に、少々驚いたが
あれぐらいの気合がないと出来ないと思うしな
五条「(意外と子供っぽいところ、紬にもあるんだな
ま、僕よりも何倍も年上だけど…)」
五条がそう思っているとは、我は思いもしない
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作者名:つきみのまる | 作成日時:2024年1月4日 21時