14話 ページ16
Noside
2階＿＿無し
3階＿＿＿＿無し
4階＿＿＿＿＿＿無し
五条「(可笑しい…何故呪霊が一体も居ないんだ…?)」
不信感を覚えた五条は、紬より一歩先を歩きはじめる
ｺﾂ ｺﾂ
靴が床につき、音を鳴らす
ｺﾂ ｺﾂ ｺｯ
一定の速度で鳴っていた靴の音は、止み
その代わりに、ｽﾞｽﾞｯと奥の部屋から溢れ出る呪力が感じられる
ｶﾞﾁｬｯ
その扉を開けたのは、
「………」
紬である
扉を開けた先にいた呪霊、
その呪霊は、他の呪霊を食っていた…いわゆる共食いだ
「五条…呪霊は人間が居ないと、共食いまでもするのか?」
五条「いや…こんなの初めて見たよ」
呪霊を食っている呪霊は、恐らく特級呪霊だろう
呪物を飲み込んだ呪霊のように、呪霊を食べた呪霊もその分強くなる
呪霊「ｸﾞｼｬ ｸﾞｼｬ」
呪霊はまだ二人に気付いておらず、他の呪霊をムシャクシャと食べている
五条「ん〜こうなる予定じゃ無かったんだけどな…」
「(想定外の事が起きても良いように準備しとけばよかったな…)」
五条「紬、君が特級呪霊を祓えるかどうかを知りたい」
一級呪術師の紬に、特級呪霊を祓ってほしい
五条はそう言う
確かに、特級呪霊を祓えるほどの力を持つ一級呪術師もいる
だが、特級呪術師より危険が多い
「丁度いい、我の力みせようぞ」
何処からか取り出した光に包まれた刀を、右手に持つ紬
「よそ見するんじゃないぞ」
そう言う紬の姿は五条の隣ではなく、特級呪霊の真後ろにあった
ｼｭﾊﾞｯ
呪霊「ｷｴｴｴｴｴ!!」
背中をバツ型に切られた呪霊甲高い奇声をあげる
煩いと思ったのか、頭目掛けて刀を刺す紬
するとどうだろうか、先程まで甲高い奇声をあげていた呪霊が静かになっている
五条「(ここまで強いのか…それに何処からともなく出した刀
紬の術式で出したのかな…?)」
ｸｯｸｯｸｯと笑いながら、紬を見ている五条
そして、笑っている五条を謎に思いながら頭の上に?を浮かべる紬
「呪霊は祓った、これで初任務は終わりでいいか?」
一応、今回の引率者である五条に問う紬
すると、"終わった事だし早速お祝いに何か買いに行こうか"
そんな事を言う五条だった
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作者名：つきみのまる | 作成日時：2024年1月4日 21時
