混ぜるな短編集!! (ページ5)

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一つの紅に捧げて、[8,11,9] ページ5

[8視点]
九ちゃんは日焼けがダメなこと知ってた。
だけど、どうしても海に連れていきたくて、
「あ、あった.....届くかな。あれ。」
ヒトデ。
貝殻。
硝子の破片。
砂。
海の水。
他にも無いかなって探してたら、見つけた。
「よぉ～し。おいで～かにさ～ん。」
拾っていた物を入れたビンをしっかりもって。
出来る限り手を伸ばす。
「ダメだ...とどか...ない......ッ!?!?」
かにを捕まえた体はそのまま海へ、

落ちていった。

[11視点]
「バケゆか～??」
歩きながら大声で叫ぶ。
何処に行ったのだろうか。
すると岩の向こうから
「とど.....い......」
バケゆかの声。
海に落ちる音。
その瞬間、体が動いた。
海へ潜ってバケゆかを探す。
するとゆっくりとゆっくりと沈む体が。
目は固く閉じられ、まるで眠っているようで。
そこまで必死に泳いだ......
息をしてるが呼吸が遅くなっている気がして、
急いで明かりの方へと向かった。

＊＊＊
続きます(UωU )