【鬼滅の刃】ハッピーエンドを目指して【煉獄杏寿郎】

肆拾陸　☆* ページ48

無限列車では冨岡、竈門少年、猪頭少年、黄色い少年、竈門妹と協力し下弦の壱を倒した。



大怪我を負った竈門少年に、呼吸を使い止血をさせる。

「呼吸を極めれば、様々な事ができる様になる。

何でも出来る訳ではないが、昨日の自分より、確実に強い自分になれる！」

そう話をしていると



ドオォォン！！！




爆音と共に凄まじい鬼気を感じた。


『コイツがっ…！』


次の瞬間、鬼が竈門少年に拳を向ける。


「炎の呼吸！弐ノ型 昇り炎天！」


鬼の腕を真っ二つに斬る。

が、一瞬で完治した。


「いい刀だ」

鬼は傷をベロリと舐める。



『凄まじい鬼気…

なる程、これが上弦か…』



冨岡も刀を構えている。



「なぜ手負いの者から狙うのか理解できない。」

「話の邪魔になるかと思った。

俺とお前達の。」

「君と俺が何の話をする？

初対面だが、俺は既に君の事が嫌いだ。」


鬼を見据えたまま、淡々と話をする。


「そうか、俺も弱い人間が大嫌いだ。

弱者を見てると虫酸が走る。」

「俺と君とでは物事の価値基準が違う様だ。」


鬼は、さも名案があると言った顔で言う。


「そうか、では素晴らしい提案をしよう。

お前も鬼にならないか？」

「ならない。」

俺は即答する。



鬼はその返事を気にしないで続ける。

「見れば解る、お前達の強さ…柱だな？

その闘気、練り上げられている。

至高の領域に近い。」


「俺は炎柱、煉獄杏寿郎だ。」

「俺は猗窩座。

杏寿郎、なぜお前が至高の領域に踏み入れないのか教えてやろう。

人間だからだ。

老いるからだ。

死ぬからだ。


鬼になろう、杏寿郎。

そうすれば、百年でも二百年でも鍛練し続けられる。

強くなれる。」

鬼が嬉しそうに笑う。


「老いる事も死ぬ事も、人間という儚い生き物の美しさだ。

老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ。

強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない。

この少年は弱くない、侮辱するな。


何度でも言おう。

君と俺とでは価値基準が違う。

俺は如何なる理由があろうとも、鬼にはならない。」

「そうか」

鬼が構える。

「術式展開 破壊殺・羅針」

雪の結晶の様な紋様が地面に浮かび上がる


「鬼にならないなら、殺す。」


「冨岡っ！

受けろっ！」

冨岡と刀を打ち合い、赫刀を出現させる


猗窩座が眉間に皺を寄せた。


「炎の呼吸！壱ノ型 不知火！」

「水の呼吸 肆ノ型 打ち潮」

俺達は、猗窩座に斬りかかった。

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