壱拾参 ページ15
結局、あれやこれやと買い物をしてすごい荷物になってしまった。
煉獄さんは嫌な顔もせずに、軽々とそれらを持って買い物に付き合ってくれた。
「そう言えば、何か街に用事があったんではなかったのですか?」
そう尋ねると
「俺の用は済んだ!
気にするな!」
と言われてしまう。
とことん良い人なんだなぁ。
気が優しくて、力持ち…
『まるで金太郎さんみたい』
そう呟いて、思わずふふふっと笑ってしまう。
心がポカポカと、暖かい。
「腹は減ってないか?
近くにうまい甘味屋があるのだが、どうだ?」
私のお腹が、私より先に
『ぐぅ』
と返事する。
それを聞いて煉獄さんは豪快に笑い、私は恥ずかしさで死にそうになった。
「さぁ!
では参ろう!
甘味屋はすぐそこだ!」
煉獄さんが、私を先導してくれる。
もしかして、甘味屋ではアレが聞けるのかも…と、期待しつつ付いて行くと、芋ようかんをつつく煉獄さんは「うまい!」ではなく
「わっしょい!!!」
と一口食べる毎に大声をあげていた。
コレが、例のっ…!
か、可愛い過ぎるっっ!!!
その様子を見て思わず笑顔になる私に、煉獄さんは
「Aさんもうまいか!
それは良かった!」
と、なんとも見当外れな事を言った。
私は
『まるでデートみたい』
そう思いながら、ほわほわした気持ちで煉獄さんの顔を見つめた。
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華(プロフ) - honey milkさん» あとは文字数制限ギリギリのお話があるので、色々追加出来ないと言うのもあります。沢山のご指摘、質問ありがとうございました。何せこのお話は最初の作品で勢いで書いた所が多いので、至らぬ点が多々あるかと思いますが温かく見て貰えると嬉しいです☺️ (2021年11月6日 1時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - honey milkさん» 壱拾肆:(照)→夢主が現れた時に何も持ってない「裸」だった事を思い出して恥ずかしがってると言う事です。 ☆*:以前コメントで、「〜side」を付けてほしいとあったのですが、私が台本書きはしっくり来ないのでタイトルにつけました。 (2021年11月6日 1時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - honey milkさん» 章名について:呼吸の数字か旧漢字だったので、それに揃えてます。書き始めた頃、こんなに長くなる予定ではなかったので…本編分に関しては一応完結してるので、章名は変更する事を今は考えてません。 (2021年11月6日 1時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - honey milkさん» 壱、肆、拾:脱字、変換ミス、誤字です。訂正しました。 壱拾弐:「取り付く島(漢字にしますね)もない」で正しいです。言った事を聞き入れてもらえない、みたいなニュアンスです。 (2021年11月6日 1時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - honey milkさん» honey milk様、沢山のコメントありがとうございます(*´ `)細かい所まで見て下さっててとても嬉しいです。指摘も章名があるので分かりやすくて助かりました! ご指摘について、以下回答です。 (2021年11月6日 1時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華 | 作者ホームページ:
作成日時:2020年10月28日 10時