微睡み 壱 ページ15
*
昼餉を食べた私は一旦部屋に戻って狐の姿に
だってほら、千寿郎はお昼寝しないし、杏寿郎はお昼寝するって言ってたしね。
「キュン!」
「む、来たか?
そこに布団を引いているから、先に寝ていると良い」
部屋に入ると杏寿郎は文机に向かって、何かの書物を読んでいた。
杏寿郎の膝に乗って机に手を掛け、腕の間から本を覗き見してみるけど、古い書物みたいで字がさっぱり読めない。
首をひねって杏寿郎の顔を見上げると、その瞳は真剣に本の文字を追っている。
邪魔をするのは気が引ける……
かと言って、一人で眠るのは寂しいし。
膝の上で丸くなるには、机がちょっと邪魔だなぁ。
私は少し考えて、杏寿郎の後ろに回る。
そして、もふんとふさふさの尻尾の中に潜り込んだ。
うおぉっ!
尻尾の中に潜り込んで寝たら寂しくないかなと思ったら、これは、ふっさふさで温かくて、めちゃくちゃ気持ち良いじゃないか!
布団より気持ち良いかもっ!
あまりの気持ち良さについつい嬉しくなって、尻尾の中に飛び込んだり、飛び出したり、ゆらりと動く尻尾に包まったりと杏寿郎の尻尾を満喫する。
その内尻尾の動きが、逃げる様に素早く左右に動いたり、かと思うと私を捕まえようとしたりするものだから、私は思わず夢中になって遊んでしまった。
304人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華(プロフ) - 龝さん» あきちゃん、コメントありがとうです(*´ `)もう、夢主ちゃんにグイグイ押されてコン寿郎はタジタジです(*´艸`)真っ赤になる兄貴は可愛らしいですよね(*//艸//)いえいえそんな…!お恥ずかしい(汗)素敵なコメントありがとうね! (2021年6月24日 12時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
龝(プロフ) - 華さん、第二部、お疲れ様でした!m(_ _)m垂れた前髪の隙間から見える兄貴の赤面には萌えますね…!(*´∇`*)第三部がとても楽しみです…!またまた情景描写に心打たれることでしょう…!更新、お疲れ様でした!m(_ _)m (2021年6月24日 10時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 彩乃さん» ゆめこさん、コメントありがとうです(*´ `) 本当にあっという間ですね(汗)何故でしょう…?きっと兄貴は、自分に対して言い訳をして思い込もうとしてるんです。頭を垂れたのはどうしてでしょうか…?(*´艸`)いつも沢山ありがとう! (2021年6月23日 18時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 衣世さん» 衣世様、お久しぶりです(*´ `)今は全体で言うと、起承転結の転位のイメージですのでもうしばらくお付き合い下さいね(*´∀`*)子狐ちゃん頑張りました。衣世様にドキドキをお届け出来て嬉しいです(*´艸`)コメントありがとうございました! (2021年6月23日 18時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃(プロフ) - 華さん、第二章お疲れさまでした!!なんだかあっという間に感じます……笑 狐ちゃんの想いが兄貴に届くといいですね!忘れられないのは仕方ないけれど、兄貴もヤキモチ妬くくらい好きなんでしょうから笑 吸血鬼も面白そうですね! (2021年6月23日 10時) (レス) id: 555a9d3211 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:華 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=punishop
作成日時:2021年4月24日 10時