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「……まぁいい。
Aの反応はどうだったんだ?
嫌がっちゃいなかったんだろ?」
「嫌がって無かった、と思っていたのだが……勘違いだったのかも知れん。
何せ俺は色事は不得手でな……
不甲斐ない事に、こう言う時に如何したら良いのか、とんと分からんのだ」
「でもお前ら、もう親公認の仲なんだろ?
それ位、問題ないんじゃねーか?」
「彼女の本当の気持ちに気付かず、配慮出来なかった俺が完全に悪い。
女心とは難しいものだな……」
煉獄は首を振りながらそう言うと、また一つ大きな溜息をついた。
「煉獄らしくねぇな」
「む?」
「こんな時、お前はウジウジと地味に悩む様な男じゃねぇだろ。
どんな難問にも逃げずに真正面から立ち向かい解決する、それが『煉獄杏寿郎』じゃねぇのか?
こんな所で悩んでいても仕方がないだろ。
分からない事は本人に聞くのが一番だ。
怒らせたのなら、許してくれるまで謝るしかねぇ。
そうだろう?」
俺がそう言ってニヤリと笑うと、煉獄の目にいつもの力強い光が蘇ってくる。
そして、口角をキュッと上げると笑顔を見せた。
「――そうだな。
全く君の言う通りだ!
どうも俺は、Aの事となると臆病になってしまうらしい。
宇髄、ありがとう!
俺は今からAに許して貰えるまで謝ってくる!」
「は?
今から?」
「うむ!
善は急げだ!」
煉獄はそう言うとテキパキと帰る準備をして、颯爽と職員室を出て行った。
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華(プロフ) - ゆいさん» ゆい様、いつもコメントありがとうございます(*´ `)うわああぁ、そんなふうに言ってもらってすごく励まされます!これからも拙い文章ですが是非是非よろしくお願いします!(*´艸`*) (2021年9月17日 3時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 華様 おはようございます!華様の情景が浮かぶ様な素晴らしい話、本当大好きです!!長いなんて思わないくらいいつも楽しい読ませて頂いてます\(//∇//)\ お忙しいのに、いつも更新ありがとうございます!! そして、煉獄先生ー。がんばれー!!次も楽しみです!! (2021年9月16日 8時) (レス) id: c872c7d816 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ゆいさん» ゆい様、コメントありがとうございます(*´ `)先生はきっと大正軸より少し歳上なので、中身は大人のイメージです。ゆい様の元気の元になれましたか?(*´∀`*)こちらこそありがとうございます!! (2021年9月9日 18時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 華様 夢主ちゃん、よかったですーやはり、先生は頼りになってかっこいいし、ステキです。、、、最後のムフフな展開もドキドキですーー。今日は仕事がんばろーって、思えました!!ありがとうございました!行ってきます!!(*^ω^*) (2021年9月9日 8時) (レス) id: c872c7d816 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ゆいさん» ゆい様、コメントありがとうございます(*´ `)連れ去るのも良いけど、夢主ちゃんはきっと最後まで仕事をやり遂げたいだろうな、でも心配だから見守るんだろうな、と言う感じです(*´艸`*) (2021年9月2日 21時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=punishop
作成日時:2021年3月29日 8時