目覚めて、笑って、パンプキン。2【💚💜❤️💛🚢】 (ページ9)

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「うん。....心配してくれてありがとう。でも、やっぱりふたりの話も聞きたいし、もう少し考えたい。それに、さっき“何かあれば守ってやる”って言ってくれたでしょ？だから....もしもの時は、守ってね」

「....はいはい、仰せのままに」

もう諦めた、とでも言いたげな表情でうらたさんは椅子から立ち上がった。そのまま部屋を出て行こうとする。....今の話が、この部屋にいた理由だったんだろうか。

「まぁ、お前の言う通り....あいつらも今すぐに動こうとしてる感じはしない。しばらくはゆっくり休め、眠って魔力が戻るならそれが一番だ」

「うん....ありがとう、」

頷くでもなく、ただ一瞬だけ視線を合わせたうらたさんは部屋から出ていった。

....扉が閉じるのと同時に、ふぅ、と息が漏れた。
眠っていれば少しづつマシになるだろうと言われていた身体の怠さは相変わらずで。....もしかしてみんなの言う“少しづつ”って、数ヶ月とか数年単位での話だったりするんだろうか。

そもそも、だ。今の話を聞くに、私はまだ完全に怪物になれていない可能性があるらしい。影だって切ってもらったし、あんなに魔法を使っていたのに....？と思ったけど、異世界だし、そんな世界の中でもイレギュラーな存在ってことも分かったし。

「——結局、私が人間の常識でいくら考えたところで、何にもわかんない....んだろうな」

ベッドの上でひとり、ぽつりと呟いた現実はあまりにも残酷で。
やっぱり御伽噺みたいに全てが上手くいくことなんてないんだ、と落ち込んで、同時にずきずきと頭が痛くなってぼーっとしてきた。
ベッドから一歩も動かないままシーツの中に逆戻りして、もう何も考えたくない、って瞼を閉じて。

そこからまた眠りに落ちるのに、時間は掛からなかった。

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