147 大倉side ページ48
大「出掛けへん？」
「…え、??」────
思い立ったように俺は珍しく外に出ようとAちゃんを誘った。
あれ以来2人の仲は元通りやったけど、Aちゃんはどこか窮屈そうで…いつも酷く警戒しながら俺と会うようになった
それがいたたまれなくて俺の心を抉ってん
ごめん、と
何度思ったことやろう。
大「海、行こうや」
「…頭でも打った？」
大「なんでやねん(笑)」
海なんか好きやないって言うてる俺がそんなこと言い出すもんだから彼女は驚いて
でも
大「あん時2人で行った海。Aちゃんまた行きたい言うてたし、久々に2人で出掛けたなってん」
Aちゃんとなら、どこへだって────
「…嬉しい、」
ありがと、
コテンと首を傾げてはみかむ顔が可愛くて、じんわり幸せの香りが僕を包み込んだ
────ざざざ…
誰もいない夕暮れの海。
Aちゃんは砂浜にへたりと座り込んだ
大「汚れんで？」
「ふふ、気にしなぁい気にしないっ(笑)」
俺は彼女の半歩後ろで突っ立ったまま、海と、Aちゃんの背中を見つめてた
大「髪、伸びたな…」
「んぅ？…そうだね。どっちのほうが好き？」
ふわんふわんと靡くAちゃんの髪に手を伸ばす
大「Aちゃんの髪は綺麗や」
「ちょ、擽ったぃ、！(笑)」
そのまま近づいて頬に手を伸ばす
ゆっくり撫でてそのまま見つめあった
「……綺麗な瞳、」
Aちゃんも俺の頬に手を当てた
ひやりと冷たい指先にふるりと睫毛が揺れる。
そのまま瞳を閉じて
彼女に口付ける。
僕らには
言葉なんか要らんかった。
一緒に居れば居るほど、愛おしさが溢れてくる。俺、こんなに人を好きになれたんやって。不思議や
ゆっくり離れて彼女は俺の首に手を回した
愛おしい声が耳元で囁く
─────好き、
と。
俺は彼女の腰を引き寄せて抱き締めた。
この細くか弱く愛らしい身体を
僕は
この先一生そばで守っていくんや、と
この先この人の隣には俺がおる、と
この時
何故かはっきりそう
思えた
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霞(プロフ) - ぁぃ岡ちゃんさん» コメントありがとうございます！ 由美ちゃんにそんなに想ってくれるなんて嬉しいです。きっと伝わっていると思います。ゆっくりかもしれませんが応援してくださると嬉しいです。 (2018年12月4日 23時) (
レス) id: d6c2b255b7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 由美ちゃん、めっちゃ健気で泣きそうになりました！こんなに健気なのになんで報われないんだろう、由美ちゃんには絶対幸せになって欲しいな、って実在の人じゃないのに思っちゃいました笑笑 更新楽しみにして待ってます！これからも頑張ってください (2018年11月30日 22時) (レス) id: eade38522d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2018年9月20日 14時
