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由美side
亮くんがぽろりと涙を零した。
新田さんを思ってなのか
自分のことを思ってなのか
分からなかったけど、そんな表情、
「初めてみた…」
錦「え…ｯ？」
「…大事なんだね…ホントに…」
適わないや…そりゃ、適うわけもない────
そんな顔されたら、もう…
「…今度は私の番だね」
そう言って私は茶封筒を差し出した。
錦「？？」
「……大丈夫だよ、この前みたいな暴露写真が入ってるわけじゃないから…(笑)」
一瞬身構えた彼に優しく伝える
「…私、弱いから…悪魔の囁きを断りきれなかったの…」
あの女の手に乗って、彼に迷惑をかけた
そんなつもりじゃなかったのに
それじゃもはや済まされない
世間にこんなものを出してしまった
彼のファンを落ち込ませた
私のしたことは許されることじゃない────
「それでね…私は糾弾されるべきだと思ったの…だから、」
────自ら出版社に赴いて、事の顛末は全て私だと話した
錦「は？？」
「この記事、明日出るの。リークされた同じ出版社の週刊誌に。ここにね、あの写真は捏造で、過激なファンである私が勝手に作り上げたって書いてるの。」
錦「…ぇ、」
そう言って亮くんは慌てて茶封筒を開けて記事を取り出した。
錦「…ｯなんで…」
「……好きなんだもん。」
錦「…ｯ？」
「好きなんだもん、亮くんのこと。あんなふうに書かれるのは見たくないｯ…私がしといてなんだけど…ｯ」
それにね、新田さんは悪くないってことは重々分かってるの。
「…新田さんに酷いことしちゃった…ｯ…」
ごめんなさい、と頭を下げて謝ったら
錦「…Aちゃんはきっとお前を責めたりせえへん。…こんな記事を出すことも、反対すると思う。お前が全部引っ被るのはちゃうって」
でも
錦「そもそもの原因は俺やねん。やからその記事、俺も悪ない感じで書かれてるけど、」
「いいんですっ！亮くんは、悪くない」
あなたとの時間は夢のように幸せだったから
「…素敵な時間をありがとう」
「もう、姿を見せることはありません。」
────サヨウナラ
本当のさようならを告げて外に出る。
翌日出た記事で「錦戸亮熱愛」は撤回され
世間的にも捏造ファンYが批判された
新田さんの好きな人って…
間仕切りの奥にチラついていた影…
きっと────
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霞(プロフ) - ぁぃ岡ちゃんさん» コメントありがとうございます！ 由美ちゃんにそんなに想ってくれるなんて嬉しいです。きっと伝わっていると思います。ゆっくりかもしれませんが応援してくださると嬉しいです。 (2018年12月4日 23時) (
レス) id: d6c2b255b7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 由美ちゃん、めっちゃ健気で泣きそうになりました！こんなに健気なのになんで報われないんだろう、由美ちゃんには絶対幸せになって欲しいな、って実在の人じゃないのに思っちゃいました笑笑 更新楽しみにして待ってます！これからも頑張ってください (2018年11月30日 22時) (レス) id: eade38522d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2018年9月20日 14時
