127 錦戸side ページ28
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PCの打ち込みでオケを作って、そんで歌詞書いて。
次曲書いて、って言われた時用に、ストック分。
疲れた、と部屋の中を見渡して、
錦「…こっちもやらなあかん、」
引越し準備。
もうあと三日後には新居。
アクセスもええし気に入ってたけど、しゃーないよな。
ガラガラと窓を開けて、ベランダに出る。
「あ、錦戸さん…」
錦「…ん、(笑)」
こない偶然があるやろうか。
Aちゃんは相変わらず屈託のなく笑う。
「今日お仕事は？」
錦「今日はオフ。そっちは？」
「私もオフです」
錦「…俺明後日引越しやねんか。うるさいかもしれへんけどごめんな」
「えっ…明後日なんですか？…そっか、ほんとに居なくなっちゃうんですね」
錦「そんな顔したって別に寂しないやろ(笑)」
「寂しいですよ！…こうやって話す相手、居なくなっちゃうんですから…」
錦「…ほな、最後の飲み、しようや」
そう言うとぱあっと顔を明るくして、今お酒持ってきます！と中に入っていった。
遠く、月を見上げる。
Aちゃんが大倉の担当になって、俺らと知り合ったんが1年前くらいか。
1年間、定期的にベランダで飲む女がいたなんて。
錦「…信じられへんわ(笑)」
「持ってきました〜！はい、錦戸さんっ」
コップを手渡される。
「チューハイしか家になくて…大丈夫ですか？」
錦「おん、なんでもええよ」
ぷしゅっ…こぽこぽ。
小さな泡越しに、Aちゃんが映る。
「新しいとこはここから近いんですか？」
錦「そこそこやな。…リビングが広い家にしてん」
「へぇ〜いいですね」
錦「せやろ。ほんまは一軒家が欲しいねんけど」
「似合いますね(笑)」
大きな白い家に、大きなお庭、プールもついてて、犬がいて、白いTシャツをサラッと着こなして、ホットサンドとか作ってそう。
と笑った。
錦「プールはいらんな(笑)」
グビっとコップの残りの酒を飲み干した。
錦「なぁ、」
「…？」
錦「…たまに、でええねんけど」
・
錦「俺の髪も切ってくれたり、せえへん…？」
さらさらと風がふいてAちゃんの綺麗な髪がそよいだ。
「…もちろん(笑)お待ちしております、」
ぺこっと頭を下げてふふ、と微笑んだ。
単純に、こうして話す時間を
失いたくなかった
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霞(プロフ) - ぁぃ岡ちゃんさん» コメントありがとうございます！ 由美ちゃんにそんなに想ってくれるなんて嬉しいです。きっと伝わっていると思います。ゆっくりかもしれませんが応援してくださると嬉しいです。 (2018年12月4日 23時) (
レス) id: d6c2b255b7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ岡ちゃん(プロフ) - 由美ちゃん、めっちゃ健気で泣きそうになりました！こんなに健気なのになんで報われないんだろう、由美ちゃんには絶対幸せになって欲しいな、って実在の人じゃないのに思っちゃいました笑笑 更新楽しみにして待ってます！これからも頑張ってください (2018年11月30日 22時) (レス) id: eade38522d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2018年9月20日 14時
