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リナ「Aさん！」
ドラマの中打ち上げはとても楽しくて、普段話せない先輩方と仕事の話しで盛り上がる
たくさん学ぶことがあるし、タレントさんの情報も耳に入って、
あの人にはあの接し方がいいとか、
そういう話はとてもありがたい
そんな中
遠くの席にいたはずのリナがととと、って駆け寄ってきて
まるい大きな目を輝かせて
リナ「一緒にあっちで飲みましょう！私、Aさんとお話ししたい！」
同僚「リナちゃんはAちゃんのこと本当に好きだねえ」
リナ「はい！本当のお姉ちゃんみたいで優しいですから！」
ああ、なんて素敵なタレントを担当できたんだろうと余韻に浸りながら
「じゃあ、ちょっと飲もっか」
リナ「あっちの席なら空いてたのであっちにしよう？監督さんも今は違う席に移動しちゃったし」
リナの華奢な手に引かれて中心の席に座る
「…大丈夫かな、こんなところに来ちゃって…」
リナ「大丈夫！ビビりすぎだよ〜」
あははって笑う顔は愛らしい
リナ「あ、！」
リナ「大倉さん！」
え、？
リナの視線の先を追うと
驚いた顔をする大倉さんがいて
リナ「一緒に飲みませんか？同じヘアメイクさんを持つ者同士で」
大「え…あ、おん(笑)」
私の隣に腰掛ける
うわあ、、！隣に座るなんて初めてだよ…//
胸がきゅうっと鳴る
リナ「ふふ、Aさん、大倉さんの隣にいると小動物みたいでかわいい」
「え、？(笑)」
リナ「私、無駄に背が高いから、小さいの可愛くていいなあって」
「…モデルさんにそんなこと言われても説得力ないよ(笑)」
リナ「でも小さいの、女の子らしくてかわいいですよね？」
大「え、あ、うん、どっちも良さはあるけどね(笑)」
なんとなく目が合わせられない隣とのぎこちなさを
リナがうまく埋めていく
すごいなあ、若いのに…
大「リナちゃんはいつから担当なん？」
「デビューからなんで、もう割と長いよね？」
リナ「Aさんがいたから、今の私がいると言っても過言じゃないですよ。メイク室で、魔法をかけてくれて、それが自信になって、怖い仕事も頑張れるんです」
大「・・・なんかそれ、わかるなあ」
ふ、と視線を伏せて口元に笑みを浮かべながら
吐き出すように大倉さんは言った
大「メイク室、今まではなんともない空間やったのに」
大「今は気持ちをリセットできる、大切にしたい時間になったもんなぁ」
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作者名：霞 | 作成日時：2015年7月27日 17時
