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プシュって缶を開けるいい音
錦「それ、渡せたって言わへんやろ」
「いいんですっ！私の中では、あれは渡せたことになるんです！」
錦「いや…ま、ええけど」
いつものようにベランダで錦戸さんと呑み明かす
プレゼント渡せたんか？って聞かれたから、間接的に渡したことを伝えると呆れたように笑われた
錦「ほんまに臆病なんやな」
「…もともとこういうの苦手なんです。しかも相手が芸能人の方なんて言ったら、余計無理ですよ…」
錦「ふーん、」
「ふーん、って…もう、錦戸さん、ご自分がどれほどかっこいい顔してるのか自覚あります、？」
錦「それなりにはあるで(笑)でも、そんな身構えるほどこっちはなんも思ってへんし、あいつも変に芸能人や、って見られるんは嫌やと思うけど」
錦戸さんが言いたいことはわかるけど、でもやっぱり、私にとっては遠い人にしか思えなくて、
「…錦戸さん、いつ見てもイケメンですね、」
やっぱり、テレビ越しでも、こうして柵越しでも、
綺麗な人は綺麗
錦「はあ？新田さんいつも会話が唐突なんやけど(笑)」
って眉を下げながら笑う
「そうだなあ、錦戸さんは顔も小さいから、サイドを少し刈り上げてもいいかなあ」
なんて
あれ、私
酔ってきてる、？
錦「いや、やから会話になってへんて」
今日は、いろんなことがありすぎて、
本当は頭いっぱいいっぱいだった
「…久しぶりに、ど直球な告白されました」
錦「は？」
「モテない女が、久しぶりにあーいうことされると、どうしていいか、わからなくなりますね…(笑)」
咲田くんの真剣な顔
私は、何も言えなかった
「嬉しくないわけじゃないですけど、でもこんな私が、嘘に違いないし、って…」
錦「…」
「でも、いつまでも叶わない夢を見てたら、結婚が遠のいて…」
錦「…結婚したいん？」
「友達を見てるとやっぱり焦ります。今彼氏もいないし、このまま出来なかったらどうしよう、って」
酔った勢いで普段は話さないことをつらつらと話してしまう
こんなこと、錦戸さんに話すなんて失礼だと思いつつ、
錦戸さんは優しく聞いてくれて
甘えちゃうんだ、この人に、
錦「…新田さんは、自分が思うてるほど可愛くないわけやないし、新田さんのこと好きになる男は結構おるはずやで」
私の目を見つめて真剣な顔で話してくれる
錦「その告った相手はあらかた予想はついてるけど、俺は新田さんにはもっとふさわしい人がおると思う」
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作者名：霞 | 作成日時：2015年7月27日 17時
