21 大倉side ページ21
＿＿＿＿ おめでとう
携帯にはそんなメッセージが送られてくる
大「・・・誕生日、か」
ドラマも順調に進んでええ感じの仕事の忙しさになって
俺も大人になったな、って思う部分と
まだまだ子供やなって思う部分と。
そういうん、痛感させられる現場。
大「・・・どうしたん？(笑) 今日なんかぎこちなくない？(笑)」
「えっ・・・！あ、いや、そんなことないですよっ(笑)」
ヘアメイクをしてる新田さんはなんだかそわそわしとって。
鏡越しに俺と目があいそうになるとふと逸らす
なんでかなぁー…
「・・・は、恥ずかしいのであんまり凝視しないでくださいっ、///」
大「あはっ(笑) ごめんごめん、」
なんかなぁ
ついつい見てまうねん(笑)
ほんま癒し
「・・・お、大倉さんっ・・・///」
大「ん？なに？(笑)」
「・・・あ、の」
大「うん、」
「・・・お、」
大「お？(笑)」
「・・・あの、おたｯ 咲田「はよーございますっ！今日も可愛いね、Aちゃんっ！」 ！？///」
咲「大倉さんも、おはようございます」
大「・・・ああ、うん、おはようございます」
何を言いかけたんかな
新田さんは小さなため息を零した
リナ「大倉さんっ、おはようございます！」
大「おはようございます」
現場に入るとリナちゃんが先におって
相変わらず愛らしい笑みで挨拶をしてくれた
ドラマの最中に誕生日来るとスタッフさんやキャストの人たちが祝ってくれるのは恒例で
今日も撮影終わりにケーキで祝ってくれた
リナ「おめでとうございます！」
大「ありがとうございます、わぁ、すっげぇ！フルーツいっぱいやん！(笑)」
キレーなぁ(笑)
食べるんもったいないわぁ
大「ほんま嬉しいです、ありがとうございます！」
賑やかな現場の中
視界の隅で俺はちゃんと新田さんの姿を探してて
＿＿＿＿ 笑っとる…
いつもの優しい笑顔で
俺の方見ながらぱちぱちと可愛らしく手を叩いて
微笑んどった
それだけで心ん中があったかくなって
ほんま、幸せな気持ちになる
ふわふわした気持ちのまま楽屋に戻ると鞄の傍に控えめにちょこんと包みが置いてあった
大「なんやろ？」
・・・！！
大「・・・なんやねん、もぉ(笑)」
“良かったら可愛がってあげてください
誕生日おめでとうございます
新田”
大「こんなんずるいわ」
俺はその包みを持って楽屋を駆け出した
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作者名：霞 | 作成日時：2015年7月27日 17時
