16 ページ16
.
｢・・・うぷ、｣
風が吹いて顔に髪がかかる
このタイミングで髪おろすんじゃなかった…！
ひらひらと舞う桜が綺麗で
吸い寄せられるようにここまで来ちゃったけど。
近くには人がいなくてなんだか落ち着く ＿＿＿＿
？｢・・・あの、新田さん、ですよね？｣
後ろから声をかけられる
？｢・・・あ、俺、俳優の咲田です｣
｢…あ、存じ上げてます…(笑)｣
咲｢あ、ですよね(笑) ｣
今回のドラマのキャストの一員である俳優の咲田 俊。
女子高生の間で人気急上昇中の俳優さん
確かに甘いマスクでなかなか雰囲気のある人
｢どうかされました？｣
咲｢あ、いえ(笑) ただ新田さんとお喋りしたくて。あ、ほら、俺新田さんとタメなんすよ｣
｢…オトナっぽいですね、(笑) タメだと思えないです｣
咲｢そんなことないっすよ(笑) なんで、敬語はなしで！ 俺の事もフランクに呼んで｣
｢…じゃあ、咲田くんで(笑)｣
咲｢うんっ(笑)｣
咲田くんはその後もずっと私のところにいて
共演者の人と話さなくていいのかな、なんて思いつつもなかなか面白い人でついつい話してしまう
咲｢新田さん、髪おろしてる方が可愛い｣
普段も可愛いんだけど、って
照れもせずに言いのけてしまう
“…髪あげてる方がええな、”
ふっと頭をよぎる錦戸さんの声
｢…そうかな(笑)｣
咲｢絶対おろしてる方がいいけどなぁ。髪綺麗だからもったいないし。触りたくなるんだよね、(笑)｣
人によりけりってことかな、(笑)
錦戸さんの前ではおろさないようにしよう、(笑)
咲｢…あのさ、これ俺の連絡先。｣
｢えっ、｣
咲｢新田さんから連絡してくれないと連絡取れないからさ。絶対して｣
.
咲｢んじゃ、俺行くわ。
話せて楽しかった、Aちゃん…！｣
｢・・・ｯ、！！｣
な、まえ…
去り際に呼び捨てとか…！
｢・・・ていうかいいの、？｣
連絡先なんて…
しかも私からして、って
そんなのずるくない？
手のひらに乗っかる小さな紙切れを丁寧に畳んで
パンツのポケットに突っ込んだ
ふっと桜を見上げる
その光景を
大倉さんが見てたことなんて
知るわけもなく ＿＿＿＿
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 350人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霞 | 作成日時：2015年7月27日 17時
