ノースキャンダル！ (ページ41)

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小牧要ページ41

松村side

監督「はい、じゃあさくらが要に詰め寄るところから！」

「何でそんなに馬鹿にした言い方しかできないの？
私ばっかり馬鹿みたいじゃん！要くんって何も言ってくれない！もうわけわかんないよ！」

『待って、泣くことないじゃん、』

「もういいよ、とりあえず今日は帰るから」

『ちょっと待ってよ、さくら！』

ここでAちゃん演じるさくらを引き寄せて

『ごめんねってば、、不安にさせてごめん、こっち向いてよ』

『仲直りしよう』

そしてAちゃんにキスを落とす。

監督「カット！うーん、松村くん固いな～」

『すみません。』
『ごめん、Aちゃん』

Aちゃんはううん、大丈夫！って嫌な顔一つせず言ってくれた、

さあ次こそ、とスイッチを入れて頑張ったけど

監督「松村くん、力抜いて！」

監督「それじゃあ要の思いが伝わらないな～」

何テイクもやり直しになった。時間も押して、焦りも出てきた頃

「ちょっと休憩ください！」

珍しくAちゃんが休憩を申し出た。ごめんね、俺のせいで疲れてるよね…

数分間だけ休憩になった。俺が座った向かい側にAちゃんが座った

『ごめん、Aちゃん俺のせいで…疲れたでしょ』

「全然！ちょっと休憩挟んだらリフレッシュできるじゃん、この数分って大事なんだよ～」

俺のことを気遣っての休憩だったのか、余計に申し訳ない。

「あのね、北斗くん。私のこと、さくらじゃなくて私だと思ってみて。」

『え？』

「要くんは要くんじゃなくて北斗くん。もし松村北斗が城岩Aと付き合ってたら、もし城岩Aからこう言われたらって考えてみてよ。

要くんは北斗くんだけど、北斗くんじゃないもん。役に入って演技をすることってもちろん大切だけど、自分に置き換えて本能で動くのも時には大切なんだよ」

俺自身がどうするか、か…。

スタッフ「まもなく再開します！城岩さん、松村さんスタンバイお願いします」

「はーい！ねっ、行こ北斗くん」

Aちゃん、俺なんかできる気がする。