男女の友情は成立します ページ16
『大将！』
菅「おう！お疲れ〜行こか」
仕事が終わって合流したのは、大人気俳優の菅田将暉。本名菅田大将。
なんでもプライベートでは本当の自分でいたいらしく、本名で呼んで！とお願いしてきた。まあいいけど。
大将と向かったのは知り合いのお店。奥の先に案内してもらう。
『で？今日はなんなの？』
菅「俺の友達がAのこと紹介しろってうるさくてな〜紹介してええ？」
『また？友達って誰』
菅「志尊淳」
『おっけーです。呼びましょう』
菅「は？今から？」
『嘘です』
菅「何がどれが嘘？紹介受けるのが？」
『今から呼ぶのが。大将といる時に呼べないよ』
菅「そうやな。お前実は性格悪いしな。俺は好きやけど。顔が」
『こら』
大将とは、映画で共演してからこの楽な空気に惹かれて一気に仲良くなった。大将の前では口も悪ければ女っぽさもない。本当に気を許した友達。
まありゅーちゃんみたいに全ては曝け出せないんだけど。
菅「俺の周りの人はみんな城岩さん綺麗〜！菅田くん好きになへんの？って言うもんなあならへんって秒で答えるけどな」
『わたしも大将のことは男として好きにならないよ〜友達としては好きだけど』
菅「なに、急なデレやん。こわ」
『人がせっかくさ〜』
菅「ごめんって！でもまあほんまに俺らは男女の関係になることはないよな。顔は好きなのになあ不思議や」
『私は別に大将の顔好きじゃないよ…』
菅「映画の時は儚いって言うてたやん」
『あれは役だね。憑依型俳優にしてやられた』
菅「天才子役女優に褒めていただけて菅田将暉、感無量やわ」
『びっくりするくらい棒読み』
菅「大根やった？」
『最高にね』
こんなくだらないやり取りが、大将とだから心地いい。
菅「Aはさ、マジの話、誰もおらへんの？」
「男？いないよ。』
菅「浮いた話も聞かへんし。俺結構顔広いのに誰もAと遊んだ〜とか言うてる人おらんのはなんか腑に落ちひんねん」
『失礼だなあ、遊んでると思ってんの？』
菅「ちゃうって。お前イケメン好きな割に俺が紹介しても何も進展せーへんし、裏も表もクリーンな芸能人って見たことも聞いたこともあらへんから」
『疑ってるんだ〜』
菅「いや、存在するんやなって。プロ意識すごいなって思ってる」
『大将もそんな撮られたりとかないじゃん』
菅「俺はうまくやってんねん」
『私もうまくやってるかもよ？』
菅「それは怖いわ」
大将にもバレないように、これからもうまくやるよ
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作者名：mayu | 作成日時：2021年2月21日 11時
