幻獣と私 (ページ5)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:316 hit

私と本家と迷子かもページ5

拝啓天国の両親へ
私、旅立ちます。

グスッ
おばさんと別れても私の涙は止まらなかった。
そんな私の背中をさすってくれて
ハンカチを貸してくれたのが玄武さんだった。
「コレをお使いください。」
「・・・・ありがとうございます。」
どこか壁があるように感じたけれど、
でも嬉しかった。
ふと、玄武さんの顔に目がいく。
・・・あれ？顔に何かついて・・・
「あの、お顔に何かついて・・・」
そう言うと玄武さんはハッとした顔をしたかと思えば
スッと笑顔になって
「これはお気になさらず。」
と言われたのできっと触れてほしくない事だと思って
私はそれ以上言わなかった。
少し歩くと目の前に車が見えた。
「あの、今から何処に行くんですか？」
車だから少し遠いと思った。
「本家へ参ります。」
ほ・・・本家。
やっぱし豪邸なのかな・・・

＊＊＊＊＊＊＊＊＊
スカーｚＺＺＺ
「着きました。」
はっ！やばい寝てたのか。私。
外を見るともう私の居た町ではなかった。
外に出るとそこには見た目から和の屋敷があった。
「うわぁぁぁぁ！すごい！」
私が完成を漏らしていると。
「さぁこちらへ」
と扉へ入ったそのとき
「「おかえりなさいませ。我が君。」」
そこにはたくさんの大人の人が私に頭を下げていた。
「・・・・・」
ビックリしていると一人のおじさんが前へ出てきて
「長旅でしたでしょう。お部屋をご用意しておりますのでこちらへ」
と私だけ部屋へ案内しようとするので
「あ・・・あの！あのお二人は」
するとおじさんがキツイ口調で
「お前たちはもう戻っていいぞ」
そんな言い方無いじゃないか。
私このおじさんキライ・・・
自分の部屋は結構綺麗だった
けどソワソワして居心地が悪かったので
部屋から出た。
廊下を歩くだけで皆が道を開けてくる。
なんか、気持ち悪いな。
家は意外と広くて
「・・・ヤバい迷子だ。」
そう、人の通りが無くなってきた時点で
気づくべきだったんだ。
・・・・・・
「も・・・もしかしてこのまま死ぬんじゃ。」
「半年後に私の死体が・・・」
「悪く考えすぎだなｗｗ」
あはははは・・・・・・
や・・・ヤバい！！