星降る夜のスターチス【虎】

9 松倉side ページ10

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Aの成長には俺も戸惑うことがある。








昔は「海斗くん！」って俺の周りをちょこまかしてたのに。









一つしか変わらない年齢も、昔は学年で区切られていたから「年下だ」と思えたけど、



最近では俺がちゃんと意識しないといけなくなった。









「海斗」って呼ぶ声が、ちゃんと大人の女性のものだから。









「俺は…「てか、松倉のタイプとちょっと違うのか！」









「へ？」









宮近「だって松倉の好みって、ショートカットで古着着こなす感じの女子でしょ？よく考えたらAちゃんとちょっと違うんだなーって」









「え、や、まぁ古着女子は好きだけどAのことはまた…」









宮近「Aちゃんは髪色暗いし、ロングに近いし！妹みたいな感じって言ってたもんな」









まってまって、なんか話が変な方向に進んでる？






てか、ちゃかはなんでこんなにAの話すんの？








まさか…









「ちゃか…Aのこと好きなの？」









宮近「え？そんな俺ちょろく見える？(笑)」








「うん」








だってちゃか、惚れっぽそう。ボディタッチされたらすぐころっといきそうじゃん。









俺が不貞腐れて境内彷徨いてる間にハニートラップでも仕掛けられたの？

A、そんなこと絶対できそうにないんだけど…









宮近「ひど！さっき初めて会ったばっかなのに流石に「今日好きになりました」はないだろ(笑)」









「ええ、じゃあ…」









宮近「あーでも、良い子だし可愛い子だなって思ったよ。あとかなり不器用そうだからほっとけないなぁって。」









「不器用？Aが？」









頭も良くて、なんだかんだ何でもそつなくこなすA。どこをみてそんなことを言うんだろうか。









宮近「うん…まあいいよ！松倉が大事な妹って言うんならそれで。
よし、帰ろ！だいぶ暗くなってきたしさ」









「はぁ？！まって！で、結局何？」









宮近「んーん、確認！
　お腹すいたわー夕ご飯なんだろうなぁ」









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