星降る夜のスターチス【虎】

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俺は元太に言われなくともAちゃんと会っていただろう。もっと話したい、一緒に居たいって思ったから。



…できることならこれからもずっと、って。









完全に俺の一目惚れ。柄にもなく、







神社で初めて会った時、神楽を舞ってるのを見た時、
彼女が纏う儚さに、知らぬ間に心惹かれていた。









話をしてる時はそんなことなくて、むしろ明るい女の子だ。









そんな彼女のふとした瞬間の淋しそうな、悲しそうな顔を見て、もっともっと近づきたいって。









仕事以外では、Aちゃんのことで頭がいっぱいだったから。









「宮近さん、インタビューの方お願いします〜」






「あ、はい！今行きます」









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“いちばんモテそうなのは、松倉かな
…気持ちを楽にしてくれるんです、彼は。”









松倉は、いい奴だ。すごい奴だ。









Aちゃんが長い間ずっと松倉を想っていたのも俺には分かる。








松倉にはAちゃん、

Aちゃんには松倉なんだ。









たとえ今後、俺にも松倉にとってのAちゃんのような子が現れたとしても、俺がその子にしてあげられることは本当に少ないかもしれない。









でも、もしそんな子に巡り会えたら




その子のことで頭をいっぱいにして




スターチスの花束で永遠の愛を誓うから。









暫くはAちゃんのことを考えてしまうことを、




どうか許してほしいな。




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