Gypsophila (ページ3)

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⚪︎ ページ3

｢てかいつまで話してんの私達。ケーキ食べよ｣
｢おおっ、ケーキなんて買ってきてくれたの｣
｢じゃーん｣
｢え、ホールケーキやん。二人で食べるんだよね？｣
｢いや流石に無理があるかなって思ったんだけどさ、誕生日ならやっぱホールケーキが定石やん｣
｢僕今までAのこと勘違いしてたわ。もっと賢くて常識がある子だと思ってたよ｣
｢誰がバカで常識無いって？｣
｢そこまでは言ってない｣

ちゃんとケーキの上に乗っているチョコレートには｢Happy birthday ざわくん｣と書いてあるし、苺もふんだんに使ってある。
その分割高だったけど、大切なざわくんの誕生日なんだからお金は多めに使っておこうと思った。

｢え、すごいこのチョコの文字Aが書いたの？｣
｢あごめんこれはケーキ屋さん｣
｢なーんだ、じゃあ遠慮なく食べちゃお｣
｢待て待て待て待て一応定型のお祝いやらせてよ｣
｢あぁ、僕がどんな顔したらいいか分からんやつね｣
｢祝われることに対してそんなマイナスな表現する人は初めて見たよ…｣

とりあえずハッピーバースデーの歌を歌って、本命のプレゼントを渡す。

｢改めて、ざわくんお誕生日おめでとう｣
｢わ〜すごいありがとう。このプレゼント開けていいの？｣
｢いや、駄目だよ。私が帰ってから開けて｣
｢うわこいつ絶対何か仕込んでるやん｣
｢ふふふ、開けてからのお楽しみやね｣

ってことで、とりあえずプレゼントは横に置いてもらって、二人でケーキを食べる。

｢ん〜おいし！｣
｢これは美味しいね、結構お金かけたでしょ｣
｢ほらまたすぐそういうやらしいこと言う｣

ケーキが本当に美味しくて感動したので、二人でバクバク食べていたところ、ざわくんが口を開いた。

｢そういえば中学からの友達で未だに付き合いあるのAくらいだわ僕｣
｢いや私もよ｣
｢あの頃根津とかも仲良かったよね｣
｢うわ〜〜懐かし！あの図書館の守り人の根津くんね！｣
｢そうそう、あとさ、ガチでめちゃくちゃモテてた実写版めちゃモテ委員長とか覚えてる？｣
｢えっ覚えてるよ！！でも名前が思い出せんなぁ｣
｢いや僕も。卒アルは多分親が捨てたからもう無いだろうし｣
｢私も家にあるかどうか不安やわ｣

そこから芋づる式にどんどんクラスメイトの話題が出てきて、次第に恋愛の話になって、最近の恋愛事情をお互い暴露し合ったりなんかしちゃって、気付いた頃にはもう22時になっていた。