⚪︎ ページ14
自転車をいつもよりも早いスピードで漕ぎながら、広い道を3人で並んで走る。
「A、嵐の曲歌ってあげるよ」
「結構です」
ざわくんの悪魔みたいな提案を秒で切ると、今度は友人が
「A、嵐のA・RA・SHI歌ったら最強じゃない?」ととんでもないことを言ってくる。
「それをしたらどうなるかわかってるだろうな…」
「あ、まってどんな曲が忘れた」
「よっしゃその調子」
「ARASHI〜ARASHI〜」
「よりによってそこだけ歌うのやめてもらえます!?」
嵐のA・RA・SHIのARASHIの部分だけ歌うのはいくらなんでも悪質すぎる。
心做しか空模様もかなり悪くなってきたように感じる。
そろそろ二人と別れなければいけない道に出るので、最後に「盛大なフラグを沢山立ててくれてありがとう」と皮肉を言ってみた。
「うん、フラグ回収されないといいね!」
「無事に帰れること祈っとくわ!無理な可能性が高いけど!」
「うるせえ!!!!」
その言葉でちょうど解散し、必死の形相で帰路を超高速で駆け抜けていく私の姿は、通行人からしたらかなり怪しいものに見えていたであろう。
PS.マジで超特急で家に帰ったのでギリ雨に降られずに済みました。家帰ったらすぐ降ってきた。あぶねぇ。
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作者名:鹿 | 作者ホームページ:https://twitter.com/puku__64?s=21
作成日時:2021年10月10日 21時