鴉の学校と廃れた花園 (ページ34)

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『じゃーな、多摩雄』
芹「絶対まっすぐ帰れよお前ら」
『なんべんも言うんじゃねーよ、母ちゃんかこら」

小言の多い多摩雄を適当にあしらって姿が見えなくなるまで見送る

『よし、行くぜアスカ』
明「え？あんたまっすぐ帰れって…」
『んなもん気にしてられっかよ、それにお前が喋んなきゃバレねえ、どうする？』

顔には出さねえけど傷心のアスカをこのまま帰す訳にゃいかねーだろ
乗ってこいよと目で誘うとニヤリと笑って肩を組んできた
それが了承の合図
やっぱこいつ最高だな

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牛「お！A〜！久しぶりじゃねえか」
『久しぶり、牛山さん』

外うろついて多摩雄の耳に入ったら面倒だから目につかなさそうな店を選んだ
大音量で音楽の流れるクラブ、店長の牛山さんとは知り合いで、よく飲みに来させてもらってる

ただ今日は、その前のカウンターに座ってる男が問題だ

後ろ姿でまさかとは思ったが振り返った顔に悪い予感が的中

『げえっ…』
滝「あ？お前…」

滝谷源治、何でお前がこんなとこいんだ
二度目ましてでこんな態度もどうかとは思うが帰ってくんねえ？

明「誰？」
『あー…滝谷だよ、滝谷源治』
明「へーえ、噂の？」
滝「どうも…」

女前にしてしおらしくなるあたりまだ童貞だなこいつ

『こんなとこで何してんだよ』
滝「こっちのセリフだ」
『見りゃわかんだろ、飲みにきたんだよ』

多摩雄に内緒でな

『無えとは思うが絶対多摩雄に言うなよ、めんどくせんだから』
滝「口もきかねえよあんな野郎」

仲良しとは無縁のやつらなのはわかっちゃいるけどあまりに嫌いすぎてねえか？