Jr.high 48.5 ページ45
side 創真
Aが帰って来ると、店内からは楽しそうな声が聞こえてきた。
厨房にてその声に耳を傾けながら、創真はあることを考えていた。
"料理勝負の審判のこと、Aに話した方がいいよな？"
そう思うものの、突然話せば理由を聞かれるだろう。
「俺が負けたとき、親父にキスしているところを見たくないから！」
そう明確な理由はあるのだが、そんなこと本人に言えるわけもなく、創真はどう伝えようかと悩んでいた。
そんな中、Aたちの会話が盛り上がっている。
何やら、料理上手、イケメンという言葉がやたらと聞こえてくる。
創真は自分がイケメンかどうかは判断しかねるが、料理は上手だという自覚はある。
もしや自分の話でもしているのかと、創真は厨房の片付けを終わらせ、Aたちのもとへと向かった。
「なになに、料理できる男はイケメンだって？その理屈だと俺もそーだけど？」
そんな軽い冗談を言いながら会話に混ざると、なんとも重い言葉が返ってきた。
「Aの彼氏らしいよー？」
「え？」
その時、創真は自分でも表情がこわばるのが分かるほど動揺したが、すぐに何事もなかったような顔をした。
"いちいち嫉妬しちゃダメだ"
そう自分に言い聞かせ、創真は兄としての態度を貫く。
しかし、胸の中ではずっとモヤモヤとしたものが渦巻いていた。
"Aの彼氏か．．"
創真の気持ちは晴れないまま、楽しげな会話は続いていった。
『ねぇ創真？あのさ、料理勝負のことなんだけどね、』
友人たちが帰り二人きりになった部屋で、Aは不意に尋ねてきた。
どう伝えようか悩んでいたことを相手から切り出してもらえ、創真は待ってましたとばかりにAの言葉を遮って答えた。
「ああ、これからは＿＿」
そう言い切ってから、Aが料理勝負のことをどう思っていたのか思い知ることとなる。
『．．あ、そう、だよね？』
一瞬だけ見せたAの切ない表情に、創真は言葉を失った。
Aを笑顔にするために始めた料理で、彼女を傷つけてしまっては本末転倒である。
そんな唖然とする創真へ、Aは再び口を開いた。
『あ、あとね、本当に彼氏はいないよ？』
創真は自分の耳を疑った。
自分はAを傷つけてしまったにもかかわらず、Aからは一番聞きたい言葉をもらったのだ。
創真は胸が熱くなった。
「お、おう？」
つい頬が緩みそうになるのを隠すように、創真はそっけなく返事をした。
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篠。(プロフ) - マタタ火さん» マタタ火様、この件に関しては年齢の問題(R指定的な意味)もございますので、コメント欄では回答を控えさせて頂きます。どうしてもというのでれば、個人的にプロフィールからメッセージをお願い致します。 (2020年1月6日 20時) (
レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
マタタ火 - ねえ何を勘違いしたの？生で出すって本当はどういう意味？全然わかんないんだけど調べたら出てくる？ (2020年1月5日 12時) (レス) id: 917dfc6071 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - タケタケさん» コメントありがとうございます！！嬉しいお言葉です〜( ≧∀≦)ノ (2019年8月18日 12時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
タケタケ - つづきがきになる。 (2019年8月18日 8時) (レス) id: be34724f91 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - 美咲さん» 美咲様☆コメントありがとうございます！アリスちゃんいいですよね！！早く登場させたいです〜(*^^*)これからも頑張ります！ (2019年3月11日 20時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠 | 作成日時：2018年5月17日 17時
