Jr.high 36 ページ31
『じゃあ、よろしくね？』
イサミ「ありがとう、渡しておくよー」
放課後、イサミはAと待ち合わせをして、タクミへのお礼だという紙袋を彼女から受け取る。
可愛らしい笑顔を向けるAを見て、イサミはなるほどなと納得した。
"これは兄ちゃん、自分で会いに来たかったよなぁ"
イサミはそう思うと、この場にいない兄を想い苦笑してしまった。
事の始まりは今朝へ遡る。
イサミ「兄ちゃん大丈夫？」
タクミ「ｺﾞﾎｯ、だい、じょうぶ、ｺﾞﾎｺﾞﾎｯ．．問題ないっ」
イサミ「そんなに咳き込んで、全然説得力ないよー。」
タクミは先週の授業でAと会った際に、今度お礼に渡したいものがあると言われ、後日会う約束をしていた。
それが今日の放課後なのだが、不覚にもこの日、タクミは風邪を引いてしまったのだ。
イサミ「プレゼントなら、いつもみたいにボクが代わりに貰ってきてあげるから、兄ちゃんはゆっくり寝てなよ？」
ファンクラブが発足するほどの彼らにとって、女の子からのプレゼントというのは日常茶飯事である。
特にタクミには熱狂的なファンが多く、そのすべてに対応できないタクミに代わって、イサミがプレゼントを受け取りに行くことは珍しくないのだ。
だから今回も、イサミはボクが代わりに行くよとタクミに進言していた。
しかし、
タクミ「いや、オレがいく。」
イサミ「兄ちゃん？」
何故かタクミは、今日は自分で行くと聞かないのである。
タクミがここまで頑ななことに驚きつつも、察しの良いイサミは、もしかしたらと兄の気持ちをくみ取った。
そしていつもの如く、からかってやろうと少し意地悪な質問をする。
イサミ「もしかして兄ちゃん、今日約束してるのって、前に桜の木の下で抱き締めてた子？」
タクミ「イサミお前、見ていたのか？！
いや、そもそもあれは、抱き締めていたのではなくて、」
そう否定しながらゴホゴホとむせるタクミに、イサミはやっぱりそうかと納得した。
イサミ「そっかー。兄ちゃん入学してからずっと一ノ宮さんのこと気にしてるもんね。この前も街で偶然会ったって言ってたけど、まさかストーキングしてた訳じゃないよね？」
タクミ「そ、そんなことあるわけないだろ！ｺﾞﾎｯ、あれは、たまたまっ、う、ｺﾞﾎｺﾞﾎｯ」
イサミ「兄ちゃん落ち着いてー」
イサミは少しからかいすぎたかなと思うと、ごめんごめんと謝りつつ苦しそうなタクミの背をさすってあげた。
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篠。(プロフ) - マタタ火さん» マタタ火様、この件に関しては年齢の問題(R指定的な意味)もございますので、コメント欄では回答を控えさせて頂きます。どうしてもというのでれば、個人的にプロフィールからメッセージをお願い致します。 (2020年1月6日 20時) (
レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
マタタ火 - ねえ何を勘違いしたの？生で出すって本当はどういう意味？全然わかんないんだけど調べたら出てくる？ (2020年1月5日 12時) (レス) id: 917dfc6071 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - タケタケさん» コメントありがとうございます！！嬉しいお言葉です〜( ≧∀≦)ノ (2019年8月18日 12時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
タケタケ - つづきがきになる。 (2019年8月18日 8時) (レス) id: be34724f91 (このIDを非表示/違反報告)
篠。(プロフ) - 美咲さん» 美咲様☆コメントありがとうございます！アリスちゃんいいですよね！！早く登場させたいです〜(*^^*)これからも頑張ります！ (2019年3月11日 20時) (レス) id: 77342cf851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠 | 作成日時：2018年5月17日 17時
