ふかさわくん【紫】

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ハルとサラちゃんもふっかすごいねって声をかけていて、それほどでもって嬉しそうな声。



「あの子、陸上部の中でも速い方だよ。やるじゃんふっか」

「まぁじ？本番抜かせっかな」

「いけそうじゃない？速かったもん」




陸上部の中でも速い人に追いついたの？

ふつうにすごすぎない？





「珍しくふっかかっこいいと思ったもん」

「珍しいってなんだよ。いつもかっこいいだろうが」

「初めてふっかかっこいいと思った」

「おい！」




二人ともこわって深澤くんが笑う。

でも確かにかっこよかったなぁ。いつもかっこいいとは思うけど。





「Aも思ったよね？」

「へ？」





ハ、ハルちゃん？

ニコニコ笑うハルにいきなり話を振られてビックリする。




「うん…かっこよかった」




さすがに深澤くんの顔を見て言う勇気はなかったけど、素直にそう言うとだってさって、からかうように深澤くんを見るハル。


深澤くんの方をチラッと見ると後ろ髪をわしゃわしゃかいて、ほんのりほっぺが赤くなってるような気がする。


いつもみたいにドヤ顔で返されると思ってたから、不思議に思っていると




「よっしゃ、勝ったー！」




樹くんの声が聞こえて、リレーがいつの間にか終わってたことが分かる。




「ふっか勝ったぞ！」

「…まじー！？」





勢いよく立ち上がってしょっぴーのところへと走って行った深澤くん。


さっきのあの顔はなんだったんだろう。




すると、丁度よくチャイムが鳴ってその場で解散になった。


少し気になりながらも、ハルとサラちゃんと更衣室に戻り、着替え終わる頃にはすっかり忘れてしまっていた。

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