ウィンターコスモス (ページ2)

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ある日突然、花束が届いた。

黄色いコスモスの花束。

正式名称が分からない為、小塚くんに聞いてみることにした。

KZを退団してからも、仲が良い小塚くん。

彼の優しさは、尋常ではない。

普通、仲間を裏切った者と仲良くするなんて出来ない。

そう思いながら、電話をかける。

「もしもし。」

彼の声は少し低くなっていた。

前話した時は声変わりしていなかったので、少しばかり緊張する。

「もしもし、彩です。小塚くんに聞きたいことがあるんだけど。」

「ん、良いよ。」

「今日、黄色いコスモスが届いたの。コスモスって秋のイメージだから、違う種類なのかなぁって気になって。」

そう、今は冬。

寂しい冬だ。

去年の冬は、“彼”がいた。

「多分、ウィンターコスモスじゃないかな？ビデンスともいうキク科の花だよ。開花期は10月から1月、花が少なくなる時期に咲くんだ。花言葉は淡い恋、美しい調和、忍耐、そして」

その次に発した言葉は私にとって衝撃的なものだった。

「“もう一度愛します”だよ。」