に ページ4
『い、いｯ、いって、らっ、しゃい！』
「いってきまーす」
ゴツゴツした手で頭を撫でられる。
赤面になるのも束の間、少し微笑んだカルマが見えた途端ドアが閉まった。
『ふ、不意打ち…』
再び顔に熱が集中する。
鏡の前に立つと真っ赤になった自分がいて、恥ずかしくなって顔をこれでもかというくらい洗った。
…頭撫でられたのこれで何回目だろう。
「よく言えました」って言われてるようで普通なら嫌…なはず。
だってそんなの私は話せないみたいに聞こえる。違う、話せる。つっかえるだけ。吃るだけ。
でも、カルマだけは嫌に思わないんだよなぁ…、なんでだろ。
『ひょっとして特別扱いして…』
いやいやいやいや、ないないないない。
特別扱いってまるで好き…みたいなことじゃん。
カルマは私を助けてくれた恩人で、ただの幼馴染み。
『そ、そうだよ！か、かｯ、カルマなんか…』
ただ、断じて特別扱いじゃないとも言えない。
…ってことは…好き…？
…もう考えるのやめたやめた。
好きだとしても、カルマと私釣り合わないもんね。…好きじゃないけど。
なんか頭の中ごちゃごちゃしてとりあえず布団にダイブする。
ほんのり香るカルマの匂いに顔を埋めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷあ(プロフ) - 真帆さん» コメントありがとうございます。こんな小説呼んでいただけて光栄です。励みになります！頑張りますね (2017年9月10日 22時) (
レス) id: e90558e7a3 (このIDを非表示/違反報告)
真帆 - コメ失礼します 私も同じ吃音症なのでとても共感できます！ 吃音の小説って恋愛系少ないので少し嬉しいです(笑 これからも頑張ってください！ (2017年9月10日 21時) (レス) id: 2d9ada97b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
