キミとオレンジの世界【橙】 (ページ6)

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それから数日後のことやった。

○「このクラスに踊れる転校生いるって本当！？」

お昼休みにお弁当を食べてお腹いっぱいになって、午後の授業はなんやったかなぁー、と気を抜いていたところに、透き通るような金髪を揺らしながら小柄な男の人が随分と元気よく教室に入ってきた。

○「ねぇ、キミでしょ。踊れる転校生！」

向「なんすか、その "踊れる転校生" って…」

○「え、阿部ちゃんからダンス経験者が転校してきたって聞いたんだけど…」

向「阿部ちゃん…？」

▲「佐久間くん、それじゃただの不審者だから」

あまりにも勢いがいいし、誰だかわからないし、話の流れも読めないしで困惑していると、後ろからまた違う声が聞こえてくる。

なんやこれ、いまからカツアゲでもされんのか…？

佐「え、あ、ごめんね。俺、3年の佐久間大介！ダンス部なんだけど、阿部ちゃんから話聞いて勧誘に来た！！」

向「どうも、向井、康二、です」

目「俺は目黒蓮ね。で、阿部ちゃんって言うのは2年の先輩で、その人も俺も佐久間くんと同じダンス部だから」

向「あ！キミが目黒くん！」

佐「え、めめはわかんの？なんか悔しい～！」

終始テンションの高い佐久間先輩に驚いたけど、自分から「入りたい」と言いに行く勇気がなくて困っていたところやって、内心では助かったなと思っていた。

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