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『それで、賞を獲ったらしようと思ってた話って…？』
向「あ、うーん、せやな。
出会ったばっかりやし、まだまだ知らないこともたくさんあると思うけど、いつも優しくて明るくて笑顔が可愛いAちゃんを好きになりました。
よかったら、俺と付き合ってください…！」
『康二くん…』
向「いや、急すぎよな？ええよ、気にせんで。これからちょっとずつ考えてくれれば、それで！」
『康二くん、もう1回言って』
そう言って俯いたAちゃんは、いつか見たように耳まで真っ赤にしているけど、この顔が妙に色っぽくてドキッとした。
俺もそこまで鈍感やないし、好きな子のことなら尚更気付くことも多い。
ねぇ、その顔はキミも俺のことが好きってことやろ？
向「A、好きやで？」
『ここで方言はずるすぎる』
向「Aは？言うてくれへんの？」
『……………好き』
向「俺の、彼女になってください！」
『っ、はい！』
いままでで1番可愛い笑顔を俺に向けて照れ臭そうに目逸らすから、もうずっと俺の腕の中に閉じ込めておきたいとすら思った。
慣れない街で戸惑う俺を見つけてくれて、明るい道を教えてくれたのは紛れもなくキミやと思ってる。
今日からは新しい自転車の後ろにキミを乗せて、新しく好きになったオレンジの街を走っていく。
End.
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作者名：夕凪 | 作成日時：2020年5月21日 7時
