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彼の作戦のうちなのか偶然なのかはわからないけど、いつのまにか気まずさを忘れて談笑しているうちに、視界の端にある時計が夜がふけたことを示していることに気づいた。
『私、そろそろ帰りますね』
渡「もう帰るの？」
『もう夜遅いから。それに、翔太くんは明日も仕事でしょ？』
押し問答の末に妥協してもらった新しい呼び方で彼の名を呼べば、少し不服そうな顔をしながらも私のコートをとってくれて、後ろから丁寧に着せてくれた。
『わ、ちょっと…！』
渡「ごめん、少しだけ」
そして、そのまま後ろから優しく抱きしめられた。
『どう、したの…？』
渡「また、ご飯食べに行こう？連絡していい？」
『いいけど…』
渡「ずるいかもしれないけど、Aちゃんに嫌われたくないんだ」
弱々しく放たれた言葉に戸惑っていると、彼は「よし、おしまい！」なんて無理に明るい声で私から離れ、自分もコートを羽織って玄関に向かっていった。
もう、私は彼から逃れることはできなさそうだ。
私を誰よりやるせなくさせるのは彼なのに、幸せな気持ちにさせるのも間違いなく彼で。
渡「今度はさ、Aちゃんの家も行ってみたいな」
このままでは「都合のいい女」になって終わる結末が容易に想像できるのに、私は彼の誘いを断れなかった。
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夕凪(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！綺麗に完結できるよう頑張ります！ (2020年5月16日 8時) (
レス) id: cdd597421f (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - すごく切ないです（ ; ; ）ハッピーエンド期待しております！ (2020年5月16日 1時) (レス) id: b6de7731d0 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！ドキドキしていただけて、とても嬉しいです！ (2020年5月10日 11時) (レス) id: cdd597421f (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - こうゆう男性ってリアルにいますし、更に渡辺くんなのでかなりドキドキしてしまいました(^^)更新楽しみにしてます！！ (2020年5月10日 0時) (レス) id: b6de7731d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪 | 作成日時：2020年4月24日 19時
