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二番手に甘んじる ページ30
ヌナには好きな人が居る
そのことについて本人は、はっきりと口にしたことは無い
相談もされたこともない
聞いたことも無い
だけど、ヌナが…Aが俺の手から離れて立ち上がって移動するのは、いつもジェヒョニヒョンの顔を見て離れて行く
ドリムの楽屋にヒョンが来た時に何も言わずに二人の目があって、するりと俺の横から抜け出してヒョンの横に一瞬で移動する
そしてヒョンも流れるようにヌナの来るスペースを空ける
そして二人並ぶ姿は、お似合いだ
二人のその姿を見て俺はきっとこの二人は結ばれると思っていた。
そう思って自分の気持ちに蓋をして、仲の良い弟というポジションを選んだ
そうだ、二番手に甘んじてた。
甘んじていたんだとやっと気づかされた。
なあ、A…この手紙はなんだよ
なんだよ。
Aの手紙をくしゃくしゃにして暖炉の中に放り込んだ
周りのメンバーは静かに泣く中、俺だけは目の前の炎のようにメラメラと怒りで燃えていた
『絶対許さねぇ…』
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作者名：えむ
| 作成日時：2022年12月12日 0時
