讐-ada- (ページ40)

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面会時間も終わり、病院から出ると北斗くんから電話がきた。

『もしもし？』

北「やっとでた…今どこですか？」

『今、遥花の病院出たところだけど…』

北「わかりました。今から行くんでそこから動かないでくださいね」

一方的に切られた電話。

動かないでと言われたから近くにあるベンチに座り、北斗くんを待つ。

北「Aさんっ！」

10分も経たないうちに北斗くんと樹くんが現れた。

走って来てくれたのか、息が上がってる。

北「何回も電話したのに、全然出ないからっ、本当心配しましたよっ」

『え？うわ、本当だ。気づかなかった…』

携帯を見ると2人からの着信履歴は10件を超えていた。

北「何であんなこと…」

『うん、ごめんね…」

言葉が詰まってしまう。

それを察した樹くんは「どっか飯でも食いに行こう。走ってきたからお腹すいたし」と言い、とりあえず近くの飲食店に移動した。

北「で、何があったんですか？」

『実はね、』

鞄から例の写真を取り出し、2人の前に置く。

『今までのこと、私がやったって言わないとこれバラまくって…』

樹「うわ、ひでぇ…何なんだよあいつ」

『私もまんまと遥花と同じ罠に引っかかったってわけ』

北「だからって、土下座なんて…」

『うん。本当にバカだよね。今になって後悔してる』

樹「明日からどうすんの？」

『とりあえず、行くよ。仕事だし。それに遥花の携帯に残ってたんだ』

遥花の携帯に残ってあった音声メモを2人にも聞かせる。

証拠物件として自分の携帯にも送っておいたんだ。

樹「めちゃくちゃ、気味悪いんだけど…」

北「まじで、ホラーだわ」

『遥花もいつかなんかやられるって思ってたんだろうね』

樹「でも、これ使えんじゃん。この写真も。これ見せられて脅されたって言えば」

北「でももうちょっと明確な証拠があった方が…」

『瑞貴ちゃんがどうやってその写真を手に入れたのか調べないと』

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