[ハイキュー]君に溺れる夏 (ページ49)

今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:15,685 hit

50 ページ49

「ただいまー」

玄関の開く音がして、お兄ちゃんの声が聞こえた。

そして＿＿＿

「お邪魔しまアス!ヨッ!Aチャン!またきちった!」

彼女さんも降臨した。

「シオンさん、こんばんは!今日も泊まっていくの?」

「Aチャンと寝るために来たよ～」

「おい何言ってんだコノヤロー。今日は飯食いに来ただけだろ」

「嘘だってば、今日はアタシ用があるからご飯食べに来ただけヨー」

「そうなんだ」

私はそう言ってキッチンに向かう

二人もテーブルに座り、談笑していた。

彼女の荒木シオンさんは、お兄ちゃんが中学の時から付き合っていた。

以外にもシオンさんから告白したそう。

それからずっと一緒にいる二人

シオンさんは頻繁にうちに来てくれる。

こうしてご飯を囲むのももう何回目か分からないくらいだ

トントンと野菜を切っていると、

「A～、手伝うよ～！」

シオンさんが私の肩にてをのせて此方を覗いていた

「え、いいよ別に?」

「いや、話したいことあるから」

真剣な顔で私を見るシオンさん。

.....別れ話、だろうか。

少し緊張しつつも、私は静かに頷き、また野菜を切った

「....あのね、アタシ、」

「はい....」

「葵と別れる事になったの」

葵、私のお兄ちゃんの名前だ。

そっか、そうなんだね。

うん何があった。

そう思ってシオンさんを見ると、

私をじっと見つめていた。

そして、

「ウッソー!」

「え」

「嘘だよんバーカ!つかアタシ今もちゃんと葵の事好きだから!?」

「え、何で逆ギレ!?」

「だって!....葵が...他の女の子と仲良くするんだもん!」

「また」

「うわあぁぁぁあああん」

私の隣で涙を流しながら野菜を切るシオンさん。

指切るんじゃないかとヒヤヒヤするが、さすがお姉さん。

トントン拍子でさっさと切り刻んでいく。

話しは後で聞くよ、と言い、

私も自分の野菜を切った。