《🐹》 心配 ページ31
授業中、
ウォンカが浮かない顔をしていた。
多分さっきのノアのことだろう。
そりゃウォンカは優しいやつだから人が倒れてるなら心配するだろう。
それに､気にかけている後輩だからもっと心配になるはずだ。
別にどうとかは思わないわけではないけれど
このままじゃウォンカずっと上の空になるな。
🐹「お前､心配してるのか?」
俺がそう話しかけると気を戻したかのような反応をするウォンカ｡
🐦⬛『まぁ……』
まぁじゃないだろ。
かなりだろ。
🐹「一番仲の良い後輩だからそうなるよな。」
「それに､確認はしても自分のせいかもって思うんだろ?」
やっぱり図星だ。
表情としてはあまり見えてないけれど瞳孔が少し動いた。
分からなくもない｡
もし、自分の大事な人を自分が傷つけてしまった時の恐怖。
ウォンカは特に責任感が強いからずっと抱え込みそうだし。
🐹「なるようにしかならないからな､物事は。最悪の事態が起きたってその時はその時だ｡」
「だからそう重く考えるな。」
自分にも言い聞かせるようにウォンカに言う｡
🐹「それに､イェナニが欠課してでも隣りにいるだろ｡ヨウォナは事情を知らないから居ないだろうけど。」
🐦⬛『ってか何作ってんの?』
流石に今更すぎるだろ。
ずっと折りながら話してたのに｡
🐹「よし、できた。」
「まぁ、見とけって。」
魔力を体液と一体化させることを意識して､魔力を体内に循環させる。
そこから折った鳥に息を吹きかければ……
今回はちゃんと飛んでいった。
🐦⬛『すご…』
ウォンカは意外にも驚いた様子。
これくらいできそうなのに｡((
(あ､でもウォンカ不器用だし魔力多くて失敗しそうだな。)
🐹「俺、多分寮内で一番魔力の扱い方が上手いと思うけど?」
まぁ、そこしか取り柄ないしな。
俺の家はみんな空間魔法だし､
何なら魔力量なんて全員俺よりもものすごく多いからそもそも調節とかする必要もないし。
……ダメなところ上げだしたらキリないか。
🐦⬛『多分……そうなんだと思う｡』
🐹「多分ってなんだよ!」
でも､君が認めてくれて嬉しいよ。
🧙「そこ!ちゃんと聞いてるかー?!」
🐦⬛🐹『「あ､……聞いてまーす」』
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作者名：Iangu x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/
作成日時：2023年11月28日 21時
