ことば『tk×ym』

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ymsaid




『優しくて、しっかりしてる涼介を

　これからは俺が、守っていきたい。

　
　だから、付き合ってくれませんか。』




突然の告白にびっくりして、声が出ない。


『ほ、本当に...？』


答えはもちろんイエス。

けど、自分も気持ちを伝えようとした瞬間


ずっと心の中に立ちはだかっていた一つの壁にぶつかった。



それは、耳が聞こえないと言うこと。



この間の出来事で目の当たりにした。

これ以上、踏み込んだ関係になれば

もっと迷惑をかけるだろう。



それは、好きだからこその考えだった。




だけど、俺は雄也のことが大好きだ。

きっと雄也よりもずっと。

いろんなところに行って、幸せな日々を過ごしたい。

この人と一緒に人生を歩んで行きたい。


雄也は、そう思える人。


だから俺にとって苦渋の決断だった。




『.......雄也の言葉、本当に嬉しい。

　けれど、ちゃんと答えが出せるまで時間をくれないかな？』


ごめんね雄也。

大好きなのに。


『ああ、いいよ。待ってる。』


冷静に、且つ穏やかな表情でそう言われた。



『.....明後日の夜、

　駅前のイルミネーションで会いたい。

　その時に答えを出すから。』



断ったら、きっと今の関係性も崩れるだろう。

もしかしたら最後の“デート“になるかもしれない

その舞台を



”幸せ“をテーマにしたイルミネーションに決めた。

　
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