ことば『tk×ym』 (ページ18)

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tksaid

土日も明けたが、

まだあの事件のことで頭がいっぱいだ。

「....死にたい。」

会社のデスクに突っ伏していると

けらけらと笑い声が聞こえた。

「....うるせぇ～、」

「だってさ笑

　過去一番落ち込んでるし

　今、人を殺しそうな目してるよ？」

残念だが

有岡君のいじりにも

対応仕切れないくらい落ち込んでる。

「ごめんごめん笑

　.......それで。涼介君は、何で泣いてたんだよ。』

「それは─────」

俺のせい。

そう言いたいけど、あの時のことを思い出すと

情けなくて、惨めで、恥ずかしさに口を紡いだ。

そんな俺をみて、有岡君が大きな溜め息をつく

「まったく...、お前って、恋に関しては本当に不器用だな。」

「...は」

「涼介さんに嫌われないかってこと気にしすぎなんだよ

　そんな女々しい奴じゃないだろおまえ

　お前みたいないい男が心配ばかりしてどうする。

　よく考えて見ろ、お前はちゃんと男として

　涼介さんを守れているだろ───」

半ば強い口調で有岡君が言った

ああ、確かにそうだ

今まで、自分から人を好きになることは無かった。

告白されて何となく好きになって

何となくつき合ってきた。

デートもキスも相手任せ。

全部お任せで、いつの間にか初体験も終わらせていた。

自分から干渉することは殆どなくて

「本当に好きなの？」

皆、決まってこう吐き捨て

関係に終止符を打つ。

だから、こんなに夢中になれたのは初めてで

兎に角嫌われたくないと必死を扱いている。

どうすれば喜んでくれるだろうか、どうすれば笑ってくれるのか

そして、それをし過ぎることで嫌われるんじゃないか

そんな心配もし始める

元カノの気持ちがようやく分かった気がした。

でも、俺は元カノじゃない。

高木雄也だ。

うじうじして、心配ばっかしてる屁っ放り腰。

そんなのらしくねえ。

「なぁ。今から涼介に会いに行ってもいいかな」

「そんなの俺が決めることじゃないよ」

「...少し早めに昼休憩入る。」

財布を握りしめて、彼がいる場所へとダッシュで向かった

「ふふ...、流石。高木雄也だな」

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