ことば『tk×ym』

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tksaid


俺は別に、冷たいものは食べたくなかったから

コーヒーとアップルパイを食べることにした


ただでさえ寒いって言うのに...

冷たいものを口に頬張る姿を見ていると

ぶわっと鳥肌が立った

よく食えるよな



しばらくすると、俺のアップルパイも運ばれてきて

幸せそうな涼介に見せつけるように

口に頬張った



『...何？そっちの方が美味しいって？』


『うん。やっぱり寒いときには暖かいものが一番だよ』


『ふーん。暑いときに熱いもの食べてるのに？

　人のこと言えないじゃん』


『それとこれとは別だ！』



いつもより強い言い方だから

空気を切る音も少しうるさい

さっきから隣の人達がじろじろ見ている


声に出して言い合わないんだよ

許してくれ



しばらくこの調子で喋ってたけど

お互いのを食べ合ったら

どっちの良さにも気付けて、

さっきまでのくだらなさに笑い合った


ほんと、俺らっておかしな奴





「...ほんと、外でやってくれよな笑」


そんなとき、隣の奴らがポツリとつぶやいた

俺も聞こえてないと思ってるのか

目障り、気持ち悪い、だなんて

あからさまに差別的な悪口を言っている


正直、小学生みたいな悪口だから

鼻で笑っていられるけど

今回はそうはいかなかった



涼介が、その悪口に気づいたからだ

俺がじろじろと見ていたことで

彼らの口の動きが分かったんだろう



涼介を傷つける

それは自分のことよりも腹が立つことで




「.......うるせえよ。」




気付けば彼の胸ぐらをつかんでいた。



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