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102話 ページ3

岳斗side


一つの丸いちゃぶ台を囲むように座ると、俺は部屋を見渡した。

床は畳で天井にはぶら下がったライト、窓には白いカーテンにかかっており、窓のすぐ角っこには畳まれた敷布団が置いてある。
俺の背後には一般家庭にあるようなテレビが置いてあり、その他は特に凝った置物なんかはなく、ただシンプルで変哲のないアパートの部屋だった。

「ごめんね……八畳の借り部屋だけど、少し狭苦しいよね……」

「気にすんなよ聖、謝る事じゃねぇって。それよりも……見た感じ、家族で住んでるって感じじゃねぇけど……」

「高校生になってから一人暮らしを始めたんだ。ブレイダーは本当は危険な仕事だからね……生計もブレイダーの仕事とかファミレスのバイトとかで成り立たせてる感じで……」

「そっか……そりゃあ遊びに行く事なんて出来ねぇよな……」

「苦労人ですね、聖さん……」

「大丈夫だよ、もう慣れた……ゴホッ、ゴホッ! 」

咳き込む聖の背中をシンが優しく撫でながら心配そうに見る。体の方は全然大丈夫そうではない感じだった。

「せ、聖……大丈夫……? 」

「大丈夫だよ。ただの風邪だし……元々体調崩しやすいから、このぐらいは平気さ……それよりも……みんなに移しちゃわないようにしないと……」

顔を真っ赤にさせて辛そうにする聖にセシルは心配そうに手を差し伸べようとするが、この間の聖の事を思い出したのか、直ぐに手を引っ込み、シュンと落ち込むように顔をうつむかせた。

この様子だと、まだ聖とセシルは仲直りには至ってないようだ。さっさと仲直りしてくれたら良いのに……見てるこっちがむず痒くなる。

「な、なぁ聖……もしかしてだけどよ、3週間も学校に来なかったのって、その風邪と何か関係があるのか? 」

貴史にそう言われると、聖はギクっと肩をビクつかせた。

「え、えーっと……それは……」

「どうやら図星みてぇだな……」

「聖さんに何かあったんじゃないかって心配してたんですよ! 3週間も休んでた理由、ちゃんと話してください! 」

「わ、私も知りたいよ……! 」

セシルと真冬は聖に近寄りジッと見つめる。二人の圧につい体を背後に反り、冷や汗を少し出しながら目をそらすが、二人の眼力に根負けしたのか溜息をつき、「わかった、ちゃんと話すよ」と言った。

「僕が3週間もみんなの前に現れなかった理由はね____」

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作者名:赤猫 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年10月22日 9時

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