78話 ページ29
岳斗side
魔隆達の下から蔦が現れ、足元を縛り付けると、ダガーが魔竜達の脳天へと突き刺さっていく。
「僕の力が役立つかわからないけど、頑張ってサポートはするよ！ 」
「聖が言うなら、私も一緒に戦う」
周りの魔隆とは一回り大きい大型の魔隆達を、右腕の大きな黒い腕で頭を吹き飛ばしていく。
「みんなは僕が守る、絶対に死なせない。
戦う姿を見たソラとシンも、互いに頷き合い、魔隆達に立ち向かっていく。
「岳斗が言うなら、ソラも戦うのだ！！ 」
「シン達も見てるだけはごめんでござるからな！！ 」
全員が力を合わせて戦っている。
どんな意図で結成されたのかわからないチームで、早くも解散の危機に陥りそうにはなったが、こんなにも心強くて、最高だと思った事はあまりない。
ニッと笑みを浮かべ、背中を仲間達に託し、フレアスブレイドを構えて真っ直ぐと見る。
その安心感からか、体の底から熱い炎が燃え上がるのを感じ、フレアスブレイドに更なる炎が纏う。
「なぁ、こんな時にあれだが……チーム名、決めてなかったよな？ 」
「今それを決めなきゃならないの！？ お兄ちゃん状況わかってるよね！！ 」
「こんな時だからこそだ、俺達は今までで1番一致団結してる。決めるなら今しかねぇよ」
「それなら、ソラと愉快なホットドッグ達ってどうなのだ！？ 」
「なんか聞いたことのあるネーミングだねそれ！！ ていうか今それどころじゃないんだって！！ 」
ブリザードバレットで魔隆達を撃ち抜きながらも、キレのいいツッコミを入れてくる。
「……『BREAK DRIVE』は？ 」
すると、月見が横から話に入ってきた。
「BREAKは破壊……DRIVEは疾走……立ちはだかるもの全てを壊して、何者にも縛られずに駆け抜けていく。それぞれバラバラで性格も違う私達にピッタリな名前だと思うのだけど」
破壊と疾走……何者にも縛られない。
確かに俺達らしい名前だ。
「BREAK DRIVE……良い響きじゃねぇか！ 」
ニッと笑みを浮かべると、俺はフレアスブレイドを上に掲げた。
「よく聞けお前ら！！ 俺達は他のブレイダーチームとは違う、何者にも縛られずに、真正面からぶっ壊して駆け抜けていく、最低で最高で、今までにない掟破りなチーム____
BREAK DRIVEだ！！ 」
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