執行官、Ｘ

沢田綱吉side ページ9

「こんにちは、さっきは手荒な真似してごめんねー」


部屋に入ってきたチャラ男さんが軽く謝ってきた。
少しむかっと来てヤケクソで睨んでおいた。


「ここは公安局の一室だ、コイツに聞かれたかもしれないが改めて聞かせてもらう。名前は？」


チャラ男さんの隣にいたもう一人の眼鏡を掛けた男性が話しかけてきた。
……こうあんきょく？
聞き覚えのない言葉に俺は少し混乱しながらも質問に答える。


「こ、こうあ…え？ど、どこですかそれ……えっと…沢田綱吉です…」

「何歳、最近起こった出来事は」

「ギノさん質問しすぎだって！」

「ち、中学二年生で…えーと…」


最近、起こった出来事……炎真と戦った。復讐者倒した…駄目だ、これは話せない。
できるだけ早く答えないと失礼かな、とか思いながら一般の人に話してもいいような最近の出来事を考える。
そういえば、炎真達が来たのって地震があったからだよな……地震？

そうだ！世界で大きい地震があったじゃん！！
俯いていた顔を上にあげ、スカッとした表情をして答えた。


「あっ、世界で大きな地震がありました」

「もっとあっただろう他に」

「ひっ……」


これじゃ駄目だったのか、俺なりに最近の出来事話したんだけど…。
とりあえず怒らせてしまった、怖い。
どうしよう、怒らせちゃった…うわぁああああああああ！！！
少しパニックになりながらチャラ男さんの方を見た。


「あーもうほらびびってんじゃん、ギノさん何やってんの」

「縢、口を慎め」

「はーい…あぁツナヨシくん、俺らに聞きたいこととかある？さっきは質問攻めしちゃったから…あ、答えられるやつだけね」


チャラ男さんは手を合わせて謝りながら俺に近づいてきた。
さっきはスタンガン当てられたしそもそもこうあんきょくがなんだか知らないし、とりあえず警戒するために少し後ろに下がった。

質問………とりあえずこうあんきょくってなんなのか知りたいし、てかいい加減にチャラ男さんの名前も知りたいし…そう思いながら俺は質問することにした。


「…あの、貴方達はなんなんですか…？」

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