沢田綱吉3 ページ30
蛇に睨まれた蛙のような気分になった。
なんて返せばいいんだろう。
俺は好きで嘘をついてるわけじゃない。
ただ、いきなりとんでもない未来に来て、過去に戻る手がかりさえもない。
そんな状況でも、俺は少しだけ冷静だった。
白蘭の時とは違うんだ、別に死ぬようなことなんてない。
すうと息を吸って、深呼吸をした。
「やだなぁ……警察の人って中学生を脅すんですね初めて知りましたよ……あ、黙秘権、とか俺は持ってるんですよね。訴えることも、できますよね?」
次から次へとぽんぽん出てくる屁理屈。
そんな俺を見て山本と獄寺君も喋りだす。
「ははっ、ほんとなのな……俺、警察の人たちはヒーローだって思ってたんすけど、ただの勘違いだったらしいっす」
「ああ……こんなイタイケな中学生相手に何本気になってんだか……呆れて笑いしか出てこねえなぁ」
「あははっ、本当だよ………それでも、狡噛さんや、宜野座さんや常守さんは………酷いことをするんですか?」
不敵に、笑ってみせる。
こんな時にリボーンの仕草が役に立つなんて、世の中は凄いなぁとどこか他人事のように思う。
「綱吉君……」
常守さんはとても困ったように唇を噛んでいた。
これがこの人の癖なのは、すぐに分かった。
俺だって本当はこんな詐欺まがいなことなんてしたくない。
……俺だけだったら、真実は話したと思う。
でも、山本や、獄寺君がいる。
友達を、大事な仲間を、警察なんかに関わせられない。
心なしか眠くなってきたような。
「そうか、じゃあ綱吉君の酷い事をこれからしようか。なぁ?ギノ」
「…………話してくれないのなら、これは仕方がないな」
「警察には、人にかける情けもないんですね」
「そう思うならそれでも構わない………」
「え?嘘、冗談、ですよね?」
「冗談なわけが、ないだろう?」
「沢田綱吉、山本武、獄寺隼人、公務執行妨害で逮捕する」
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モヤシ - クロロクさん» コメントありがとうございます。そして申し訳ございません。恐らく今後の更新の可能性はございません。続きを楽しみにしてくださっていたのに本当に申し訳ありません。そして、応援ありがとうございました。 (2019年2月19日 3時) (レス) id: e278d8c87c (このIDを非表示/違反報告)
クロロク - とっても面白くて続きがメッチャ気になります。 なので頑張ってください! 応援してます!! (2016年11月12日 22時) (レス) id: 912789403d (このIDを非表示/違反報告)
モヤシ(プロフ) - かえぽんさん» ありがとうございます! 都合が合えばすぐに更新いたします!お待ちくださいませ。 (2015年8月22日 10時) (レス) id: 98a9382af4 (このIDを非表示/違反報告)
モヤシ(プロフ) - 三崎さん» ありがとうございます\( ´ω` )/ (2015年8月22日 10時) (レス) id: 98a9382af4 (このIDを非表示/違反報告)
かえぽん - めっちゃ面白いです!この続き…できればお願いします!orz (2015年8月4日 16時) (レス) id: 6a09bcb759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣姫 モヤシ | 作成日時:2015年1月20日 14時