執行官、Ｘ

沢田綱吉side ページ22

「えっと紹介します、銀髪の人が獄寺君で、もう一人の黒髪の人が山本です」


「獄寺隼人だ、じゅ…沢田さんのみ…友達だ」


「山本武っす、ツナの友達やってます」


それぞれ個性的な自己紹介をした後に狡噛さんと常守監視官さんも丁寧に自己紹介してくれた。
何故、突然俺の友達が現れたのか、とか。
なんで煙の中から出てきたのとか、そういうことは追求されなかった。


(まぁ、今のところは、なんだろうけど。)


ここだと色々と話ができないだろうということで俺達は公安局に戻った。


「なんで俺の友達がいきなりその、ぼふんって音と一緒に出てきたのかは俺もよくわからないんですよねー！！！あははは！！すごいなー二人共ー！！！」


「いや、普通に１０年バズーカで来ましたけど」


「小僧にお供してこいって言われたんだよなー」


「「じゅ、じゅうねんばずーか？」」


「…あー無理頭痛い」


いい笑顔を浮かべて二人は言った。
それを聞いた公安局の人達は頭を抱えている。
そりゃ当たり前だ。バズーカだもんな！！！！
バズーカって危険な方しか浮かばないもんな！！！！


『お願いだから二人共！！余計な事言わないで！！！』
『いや、なんで？余計な事でもなんでもなくね？』
『そうっすよ沢田さん、意外とこういうのはぶっちゃけちまえばなんとかなるもんなんすよ』
『え、そんなもん…？』
『そうだって…………多分。』
『何今の間！！！つか多分って言ったよね！！！てことはそうじゃないこともあるんだよね！？』
『落ち着いてください、大丈夫っすから………多分きっと恐らく』
『不安しかない！！！』
『警察でもねーんだから大丈夫だってー、な？』
『いやこの人達警察なんだって！！！』
『え、マジ、すか』
『マジだよ！！！だから黙ってて！！俺がなんとか誤魔化すから！！！ね！！？』
『わ、分かりました。俺、合わせます！！！！』
『まぁ警察さんなら色々と変わるよな、俺も合わせる』
『ごめんね！！助かる！！！』


そう小声で話し合った後よし、と心の中で深呼吸を数回繰り返して、宜野座監視官さんに言う。


「す、すいません…この前までバズーカごっこやってて…」


「バズーカごっこか」


「そ、そう！！バズーカごっこです！！」


「ほう……？」


疑惑の目で見てくる宜野座さんに俺はもう目をそらすことしかできなかった。
今なら死ぬ気で穴掘って入れると思う。本当に。

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