・◇◇ ページ18
キーケースから、鍵を出すのもままならない信ちゃん
「A やって〜」
「ハイ ハイ」
さっきから、ずっと思ってる
頭の中で“なんでだろう？”って、グルグル グルグル
あんまり働かない頭。鍵を受け取ってもなかなか開けない私に
「A〜、便所〜」
大声で叫ばれたから
「ごめんっ、ちょっと待って」
急いで鍵を開ける
「ただいま〜」
靴を脱ぐと、トイレには行かずリビングに直行
まさかっ。トイレの場所 間違える程の酔っ払い…？
ちょっと不安になりつつ、脱いだままになった靴を揃えていたら
カシャン カシャン
と、何かが割れる様な音が聞こえてきた
何事かと、急いでリビングに向かえばキッチンでゴミ箱片手に、何やらゴソゴソ
「何してるの？」
ゴミ箱の中を覗けば、ガラスや陶器の破片がいっぱい。よく見ると、色違いの柄が見えて、新たにゴミ箱に入れられたのは、お揃いのグラス
「信ちゃんっ。危ないから、もうやめてっ」
私の声が届いたのか、持っていたゴミ箱を床に置いて、フラリ フラリと無言で部屋を出て行った
あとを追えば、向かった先は寝室
寝るのかな？
そう思った矢先、ガツンとドアに何かが当たった音が聞こえて
「信ちゃ〜ん、もう寝る？入るよ〜？」
ノックをしてドアを開けた
すると、すぐ足元に落ちている写真立て
さっきの音の正体はコレか…
それを拾い上げ、薄暗い部屋を見渡すと、ベッドの上で膝を抱え、丸くなってる信ちゃんがいた
拾った写真立てを、机の上に伏せて置くと
「なぁ、A…」
今まで聞いたことないような、弱々しい声
「ん〜？なにっ？」
努めて明るく振る舞って、ベッドの端に腰掛けた
「なんで、かな？」
「うん？」
「何が、アカンかったんやろか？」
「………」
「あいつが帰って来た時から、嫌な予感して。
変に勘ぐって 誤解して…。そら、愛想もつかされるわな」
「そんな事は…」
「こんな嫉妬深くて 女々しい男、女の子もイヤやんな」
「信ちゃん…」
「俺なんて、大して顔もよぉないし、女の子の考えてる事、ちっともわからへんし…」
自己中で、ガサツで…って、自分の事 卑下するような言葉がポンポン出てくきて
「信ちゃんってばっ！」
何度呼んでも聞いてくれないから
ベッドの上 よじ登って
そんな事 ないよって
信ちゃんは 私にとって、かけがえのない 一番の人なんだからって
そんな想いを込めて
信ちゃんの口を、自分の唇で塞いだ
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ちか(プロフ) - みっちゃんさん» みっちゃんさん、ザワッとした気分にさせてしまい、ごめんなさいm(_ _)m このパートは私の思いつきで突然入れたので、変な感じになってしまって… でも“おまけ”なので。波乱とかありません^ ^ゆる〜い気持ちでお読み下さいね^ - ^ (2018年5月17日 8時) (
レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん - コメントごめんなさい。「結婚式1ヶ月前のことだった」でちょっとだけフラグというか嫌な予感がしてるんですけど、気のせいだって思うことにします……！更新頑張ってください！ (2018年5月17日 7時) (レス) id: fefcd3bc44 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - あきるさん» あきるさん、コメント有難うございます。涙 誘いましたか？v(^皿^♪) これからお話も佳境に突入。亀更新ではありますが、最後までお付き合いくださいね☆ (2018年5月1日 15時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
あきる(プロフ) - コメント失礼します！もう切なくて苦しくて(ﾉД`)泣いちゃいました。これからの２人がどうなっていくのか、楽しみにしています♪更新、頑張ってください♪ (2018年5月1日 10時) (レス) id: c11aad9bb3 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - なっかさん» なっかさん、コメント有難うございます。キュンキュン お届けできていて嬉しいです(≧∀≦)まだお話も始まったばかり。ゆっくり更新ですが最後までお付き合い下さいね、☆ (2018年4月14日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2018年4月12日 10時
